「風邪をひきやすくなった」「季節の変わり目に体調を崩しやすい」――
そんなとき、注目されているのがアロマトリートメントによる自然な免疫サポートです。
精油(エッセンシャルオイル)の香りと植物の有効成分を、マッサージを通して肌から体に届けることで、自律神経のバランスを整え、“自己治癒力=免疫力”を高める助けになります。
▷ なぜアロマトリートメントで免疫力が上がるのか?
▷ 免疫サポートにおすすめの精油10選
▷ 目的別|おすすめのブレンドレシピ
▷ 自宅でできるアロマトリートメントのやり方
▷ トリートメント効果を高める3つのポイント
▷ 注意点と禁忌事項(妊娠・持病・皮膚刺激など)
▷ まとめ|アロマトリートメントで整える心と身体の免疫力
なぜアロマトリートメントで免疫力が上がるのか?

免疫力低下の原因は、加齢だけじゃなく、疲労やストレスも関係しています。
植物オイルを使ったオイルトリートメントには、新陳代謝アップや、身体の不要な水分・老廃物の排出促進、ストレス・疲労の緩和などの効果が期待できます。この植物オイルに精油を混ぜ、顔や身体に塗布し、オイルのすべりを利用して手のひらでやさしく流していくのがアロマトリートメントです。アロマの香りを感じながら行うトリートメントは、ストレスなどでこわばった身体をやさしくほぐしてくれます。
実際、高齢者へアロマトリートメントを行った実験(ラベンダー精油使用)では、精油なしでトリートメントした群や、何もしなかった群よりNK細胞活性値の上昇が確認されたという結果が出ています。
(参照;ラベンダー精油を使用したトリートメントが免疫機能に与える影響)

また、別の実験では、ベルガモット精油の芳香浴で身体を細菌やウイルスから守る抗体の上昇や、ストレスホルモンの低下が見られたそうです。
(参照;ベルガモット精油の芳香浴が免疫力に与える影響)
◆ 免疫と自律神経・ホルモンバランスの関係

アロマトリートメントは、単なる“癒し”にとどまらず、私たちの免疫システム全体の働きを整えるとされています。
これは、自律神経系・ホルモン系・免疫系の三つが密接に連動しているためであり、精油の持つ薬理作用と心理作用の両方が働くからです。
1. 自律神経と免疫力の関係
私たちの体には、外敵(ウイルス・細菌)から守る免疫システムがあります。
しかし、ストレスや睡眠不足、緊張状態が続くと「交感神経」が優位になり、免疫機能が低下してしまいます。
アロマトリートメントは、ゆったりとしたリズムのマッサージ+香りの吸引によって、「副交感神経」を優位に切り替える働きがあり、これにより以下のような効果が期待できます:
免疫細胞(ナチュラルキラー細胞・リンパ球)の活性が向上
血流やリンパの流れが促進され、老廃物の排出がスムーズに
呼吸が深くなり、自律神経全体が整いやすくなる
2. ホルモンバランスの調整と免疫
香りの刺激は、大脳辺縁系 → 視床下部 → 下垂体 → 内分泌系(ホルモン)へと作用します。
とくにストレスホルモンであるコルチゾールが過剰になると、炎症反応が促進され、免疫力が低下する原因になります。
精油の芳香分子はこの視床下部-下垂体-副腎軸(HPA軸)を穏やかに調整し、「副交感神経を優位にしつつ、ホルモンのバランスも整える」という循環が免疫力の維持・回復につながるのです。
◆ 精油成分による生理的作用(抗菌・抗炎症・免疫調整)
精油は単なる「香り」ではなく、数十〜数百種類の植物由来の芳香化合物(テルペン類・アルコール類など)を含み、その成分が直接的に生理作用をもたらします。
主な作用と代表成分の例
精油成分名 | 主な作用 | 含まれる代表精油 |
1.8シネオール | 去痰、抗菌、抗ウイルス | ユーカリ・ラディアータ、ラヴィンツァラ |
α-ピネン | 抗炎症、気管支拡張 | フランキンセンス、ローレル |
リモネン | 抗酸化、リンパ促進、抗ストレス | レモン、グレープフルーツ |
テルピネン-4-オール | 抗菌、免疫刺激、抗炎症 | ティートリー |
リナロール | 鎮静、抗菌、神経系の緩和 | ラベンダー、ローズウッド |
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これらの作用が体にもたらすもの
* 皮膚から吸収された成分が、毛細血管→血流を通じて全身へ行き渡る。
* 香りの成分が呼吸器を通して肺胞吸収→中枢神経系や内臓機能に影響。
* 精油の抗菌・抗炎症作用が、局所の炎症や筋肉の緊張を和らげ、体全体の免疫環境を整える。
特に、フランキンセンスやティートリー、ラヴィンツァラなどはウイルスや細菌への直接的な抑制作用+免疫調整作用を併せ持つため、アロマトリートメントの「免疫ケア」として非常に有用です。

免疫サポートにおすすめの精油10選
免疫サポートにおすすめの精油と主な作用、香りの特徴、使用上の注意点を簡単にまとめました。各精油の詳しいプロフィールはリンクからご参照ください。
精油名 | 主な作用 | 香りの特徴 | 使用上の注意 |
ティートリー | 抗菌・抗ウイルス・免疫賦活 | 爽やかなウッディー調 | ペットNG |
ユーカリ・ラディアータ | 空気清浄・免疫賦活 | レモン様の優しい香り | 妊娠初期は避ける |
ラヴィンツァラ | 抗ウイルス・抗カタル・免疫活性 | すっきり系・やや甘さあり | 妊娠中・授乳中は避ける |
ローズマリー・シネオール | 抗炎症、抗カタル、免疫力アップ | ハーブのすっきりとした香り | 妊娠中、子供、高血圧、 てんかんの方は避ける |
ローレル | 免疫刺激・抗菌・去痰 | スパイシーで力強い | 高血圧は避ける |
フランキンセンス | 呼吸調整・抗炎症・リラックス | 樹脂系の深い香り | 妊娠中は少量使用 |
ラベンダー | ストレス緩和、免疫力アップ | 甘酸っぱい花の香り | 妊娠初期は控える |
ゼラニウム | 免疫調整作用、鎮静作用 | 甘く重たい、バラに似た香り | 妊娠中は控える |
レモン | 空気清浄・リンパ促進・ストレス緩和 | フレッシュなレモンの香り | 光毒性あり ※ 塗布後の日光注意 ※ 心配な方はFCFの精油を |
ベルガモット | 抗菌・抗ウイルス作用、鎮静、免疫力アップ | 紅茶のアールグレイの香り | 光毒性あり ※ 塗布後の日光注意 ※ 心配な方はFCFの精油を |
目的別|おすすめのブレンドレシピ

ベースオイル10mlに対する敵数です。精油濃度2%です。
1. 基本の免疫サポートブレンド
シンプルで万能、日常的なケアにおすすめの定番レシピ
* ティートリー:2滴(免疫刺激・抗菌)
* ラヴィンツァラ:1滴(抗ウイルス・呼吸器ケア)
* フランキンセンス:1滴(免疫調整・深い呼吸を促す)
2. 冬の風邪予防ブレンド
冷えや喉のケアにおすすめのレシピ
* ユーカリ・ラディアータ:3滴(抗ウイルス・去痰)
* レモン:2滴(抗菌・免疫力アップ)
* フランキンセンス:1滴(鎮静・去痰・呼吸サポート)
3. 精神的ストレス+免疫低下時のケアブレンド
自律神経バランスを整える夜のセルフトリートメントに
* ラベンダー:2滴(神経の緊張を緩める)
* ローレル:1滴(免疫・自己治癒力をサポート)
* ベルガモット:1滴(気分の落ち込みを明るくする)
4. 回復期・体調を立て直したいときのブレンド
疲労感が抜けないときや、風邪の後に
* フランキンセンス:2滴(免疫賦活・呼吸を深める)
* レモン:1滴(疲労回復・リフレッシュ)
* ローズマリー・シネオール:1滴(活力UP・抗菌)
5. 子ども・敏感肌向けの穏やかブレンド
風邪予防のハンドトリートメントや、足裏ケアに
* ラベンダー:1滴
ベルガモットやレモンには光毒性があるので、アロマトリートメントなどお肌に塗布する場合は、フロクマリンフリー(FCF)精油の使用をおすすめします。
また、ホホバオイル・クリアは無臭で精油の希釈に向いていますが、冬場は固まりやすいです。寒い時期はスイートアーモンドオイルなど、気温に左右されないオイルの使用をお勧めします。
自宅でできるアロマトリートメントのやり方
アロマトリートメントは、サロンに行かなくても自宅で手軽にできるセルフケア法です。
植物オイルに精油をブレンドし、心地よい香りと優しいマッサージによって、筋肉のこり、血行不良、冷え、ストレスなどにアプローチできます。
以下では、ベースオイルの選び方・使用量の目安・具体的なマッサージ手順・セルフ&家族ケアのコツを解説します。
◆ 使用するベースオイルと濃度の目安

ベースオイルとは?
精油(エッセンシャルオイル)の皮膚への原液使用は刺激が強すぎるため、植物油で希釈して使う必要があります。
この植物油のことを「ベースオイル(キャリアオイル)」と呼びます。
おすすめのベースオイルと特徴
オイル名 | 特徴 | 向いている肌質 |
ホホバオイル・クリア | 酸化しにくく、サラッとした使用感 | すべての肌質(敏感肌含む) |
スイートアーモンドオイル | 保湿力が高く、伸びが良い | 乾燥肌・加齢肌 |
グレープシードオイル | 軽くて吸収が早く、べたつかない | 脂性肌・夏場 |
アルガンオイル | ビタミンEが豊富でアンチエイジング効果 | 年齢肌・しわが気になる肌 |
精油の濃度の目安(成人向け)
使用目的 | 濃度目安 | 精油の量(10mlあたり) |
毎日のセルフケア | 1%〜1.5%程度 | 約2〜3滴 |
風邪・免疫ケアなど目的別 | 2%まで | 約4滴(部位限定での使用) |
高齢者・敏感肌 | 0.5%以下が望ましい | 1滴未満 |
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◆ 準備するもの、アロマオイルの作り方

準備するもの
* ベースオイル10ml+精油のブレンド(事前に混ぜておく)
* タオル(敷く・かける用)
* お湯・蒸しタオル(必要に応じて保温)
アロマオイルの作り方
ホホバオイル・クリア(他のベースオイルも可)に、精油を入れてよく混ぜます。オイルが余りそうなときは、最初から遮光瓶に入れて作っておくと楽です。
あらかじめ精油が配合されたマッサージオイルも販売されているので、材料を揃えたり作るのが大変だという方は、そちらがおすすめ。
Naturecan(ネイチャーカン)のCBDマッサージオイルは、ラベンダー精油とCBDが配合されていて、心身の疲労や痛みの緩和にも役立ちます。
◆ 基本のマッサージ手順(手・足・背中など)
各部位の基本的なトリートメント手順
アロマトリートメントは週1回の目安で行うのがおすすめです。力を入れず、オイルのすべりを利用してやさしく流すようにしましょう。トリートメント(マッサージ)後は、タオルか、使い捨てのペーパータオルで余分なオイルをふき取ってください。
【1】手〜前腕のマッサージ(セルフケア向き)

1)オイルを適量(5〜10円玉大)手のひらにとり、温める。
2)指先〜手の甲〜手首にかけて優しく包みこむように塗布。
3)前腕は手首からひじに向けて、らせんを描くようにマッサージ。
4)呼吸と合わせてゆっくり3〜5分行う。
手や足裏には身体の各部位につながる反射区があり、そこを刺激すると内臓の働きが活性化され、免疫力アップに役立ちます。 セルフハンドトリートメント(マッサージ)のやり方を、簡単な手順イラスト付きでご紹介します。毎日酷使する手に癒しの時間を・・・。 手は1番肌の老化が現れやすいパーツでもあるので、ハンドトリートメントで ...
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【2】足裏〜ふくらはぎのマッサージ(冷え・むくみ対策)

1)オイルを足裏全体に塗り、土踏まずやかかとを親指でやさしく刺激。
2)くるぶし〜ふくらはぎにかけて、両手で包むように下から上へ。
3)ふくらはぎの外側・内側・中央を交互にさすり上げる。
4)両足で10〜15分が目安。
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【3】背中・肩のマッサージ(家族ケアに最適)

1)仰向けまたはうつ伏せになってもらい、背中にオイルを広げる。
2)腰〜肩甲骨までを手のひら全体でゆっくりなで上げる。
3)肩甲骨の内側を指の腹で軽く押しながら円を描く。
4)肩〜首にかけては、緊張をほどくようにやさしく流す。
◆ セルフケアと家族ケアのコツ
セルフケアのポイント
* “短時間でも毎日”が効果的(5分でもOK)。
* 呼吸を意識しながら、「気持ちいい」と感じる強さで行う。
* 使用後は保温して休む時間を作る(入浴後や就寝前がおすすめ)。
家族ケア・パートナーケアのヒント
* 声かけをしながら安心感を与える。
* トリートメント前に香りを一緒に選ぶと信頼感アップ。
* 「触れる」こと自体が癒しになるので、うまさより“心地よさ”を大事に。
子ども・高齢者への配慮
* 精油濃度は0.25〜0.5%以下に。
* 刺激の強い精油(ペパーミント・シナモン等)は避ける。
* スキンシップの一環として、短時間のやさしいタッチが基本。
「不調になる前の予防習慣」へとつながっていきます。あなたや大切な人のために、香りとやさしいタッチで整える時間をぜひ取り入れてみてください。

トリートメント効果を高める3つのポイント
アロマトリートメントの効果は、使用する精油や技術だけでなく、どのように・いつ・どんな気持ちで行うかでも大きく変わります。
以下の3つを意識することで、自律神経や免疫系への作用がより深く・穏やかに発揮されます。
1. 香りの選び方|その日の体調と気分で選ぶ「感覚重視」がカギ

精油を選ぶときは、“理屈よりも香りをかいだときの直感や反応”を大切にしましょう。
選び方のポイント
状態・目的 | 向いている香り | 精油例 |
疲れてぼんやりした日 | シャープ・クリアな香り | ユーカリ、ラヴィンツァラ、ティートリー |
緊張が続いて落ち着かない | 温かく甘い・安心感のある香り | ラベンダー、マージョラム、サンダルウッド |
気分が沈みがち | 明るくフレッシュな香り | レモン、ベルガモット、グレープフルーツ |
風邪っぽい・喉の不快感 | 樹脂系・ウッディ系の落ち着いた香り | フランキンセンス、ローレル、シダーウッド |

2. 時間帯・目的によって精油を変える
アロマトリートメントを行う時間帯や目的によって精油を変えてみるのも◯。朝・昼・夜におすすめの精油例を以下の表にまとめました。
時間帯ごとの特徴と目的
時間帯 | 目的・効果 | おすすめ精油例 |
朝(起床後〜午前) | やる気UP・自律神経の目覚まし | レモン、ペパーミント、ローズマリー |
昼(休憩・リフレッシュ) | 頭の整理・集中力維持 | ユーカリ・ラディアータ、レモングラス |
夜(入浴後〜就寝前) | 深いリラックス・免疫力回復 | ラベンダー、フランキンセンス、マージョラム |

3. 呼吸との連動|香りを「吸って感じて、吐いてゆるめる」

ゆっくりした深呼吸とトリートメントの動きをリンクさせることで、より効果的に自律神経(特に副交感神経)を刺激できます。
呼吸のリズムとトリートメントの動きの例
* 吸う(鼻から):精油の香りをゆっくり吸い込み、胸を開くように。
* 吐く(口から or 鼻から):オイルをなじませながら手のひらでなでおろすようにマッサージ。

注意点と禁忌事項(妊娠・持病・皮膚刺激など)
アロマテラピーは「自然療法」のひとつですが、100%天然=安全というわけではありません。精油は非常に濃縮された植物の力を含むため、体調や体質によっては逆効果になることもあります。
下記の注意点をしっかり理解した上で、安心してアロマトリートメントを取り入れましょう。
◆ 妊娠中の使用|妊婦さんに禁忌・注意が必要な精油

妊娠初期(〜16週)は使用を避ける
妊娠初期はホルモンバランスが非常に不安定で、わずかな刺激でも子宮収縮などを引き起こすリスクがあります。
トリートメントや芳香浴も含め、精油の使用は基本的に避けるか医師に相談を。
妊娠中に避けるべき精油の例
精油名 | 理由 |
クラリセージ | 子宮収縮作用がある(分娩促進としては使用可) |
シナモン、クローブ | 強い刺激性。皮膚・粘膜への刺激が非常に強い |
ジャスミン、ローズ | 子宮刺激作用がある(妊娠後期に使用することも) |
バジル、フェンネル | ホルモン様作用がある。妊婦の内分泌に影響の可能性あり |
ミント系(ペパーミントなど) | 体を冷やす作用があり、つわり中などには要注意 |
使用が比較的安全な精油(中期以降、0.5%以下で)
* ラベンダー(真正)
* ネロリ
* カモミール・ローマン
* フランキンセンス
* マンダリン(柑橘系の中では穏やか)
◆ 持病や投薬中の方への注意点

高血圧・てんかん・喘息などの方
症状・状態 | 使用を避けたい精油例 | 解説 |
高血圧 | ローズマリー、タイム、ユーカリなど | 刺激作用があり血圧を上昇させる可能性あり |
てんかん | ローズマリー、フェンネル、セージ、カンファー類 | 神経刺激が強く、発作を誘発する可能性 |
喘息 | ミント類、ユーカリ、カンファー類 | 香りの刺激で発作を誘発する恐れ(要注意) |
ホルモン系疾患 | クラリセージ、フェンネル、アニスなど | 植物性エストロゲン作用があり、ホルモンに干渉する可能性 |

◆ 乳幼児・高齢者・ペットがいる環境での注意点

子どもへの精油使用は「低濃度」が鉄則
年齢 | 濃度の目安 | 使用可能な精油例 |
0〜2歳 | 基本使用不可(芳香浴のみ可) | ラベンダー、ローマンカモミール(短時間・低濃度) |
2〜6歳 | 0.25〜0.5% | ラベンダー、ティートゥリー、マンダリンなど |
7〜12歳 | 0.5〜1% | レモン、ユーカリ・ラディアータ、フランキンセンスなど |

高齢者は「皮膚の薄さ・肝機能」に配慮
* 濃度は 0.5〜1%まで に抑えるのが基本。
* 血行促進・筋肉緩和系(マージョラム、フランキンセンスなど)がおすすめ。
ペット(特に猫)は“アロマ中毒”に注意
* 精油成分の代謝機能が人間と異なるため、芳香浴・トリートメントともに注意が必要。 室内でペットと一緒に暮らしていると、「なんだか部屋のにおいが気になる…」と感じたことはありませんか? 毎日お世話していても、ペット特有の体臭やトイレ臭、生活臭は自然と蓄積されてしまうもの。 だけど市販 ...
* 猫には特にティートリー、ユーカリ、柑橘類などが毒性リスクあり。
* 換気の良い場所で使用し、直接嗅がせたり舐めさせたりしないこと。
ペットのにおい対策に!安心して使えるアロマ製品10選【精油の使い方・注意点も解説】
◆ 皮膚刺激とパッチテストの必要性
原液使用NG!希釈して使うのが鉄則
* 原液での使用は肌荒れ・やけど・アレルギー反応の原因となる。 「アロマオイルやアロマスプレーって、どのくらい精油を入れればいいの?」 アロマクラフトを始めてみたものの、希釈の濃度に迷う方は多いのではないでしょうか?精油はとてもパワフルな天然成分。 だからこそ、正 ...
* ディフューザーなどを使った芳香浴以外、精油はベースオイルやスプレー用の希釈液で正しい濃度に調整する。
精油の正しい希釈濃度まとめ|アロマオイル・スプレー別の早見表つき
使用前には「パッチテスト」がおすすめ
* 腕の内側に薄く精油入りオイルを塗り、24時間様子を見る。
* 赤み、かゆみ、腫れが出た場合は使用を中止する。
◆ その他の注意点
* 光毒性に注意(柑橘系:ベルガモット、グレープフルーツなど)。
→ トリートメント後12時間は直射日光を避ける。
* 開封後の精油は1年以内を目安に使い切る(柑橘系は半年以内)。
* 保存は直射日光・高温多湿を避け、冷暗所で保管する。
* 精油の品質は信頼できるメーカーから購入する。
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まとめ|アロマトリートメントで整える心と身体の免疫力

アロマトリートメントは、ただの“香りの癒し”にとどまりません。
ストレスの緩和・免疫機能の調整・自律神経のバランス回復など、体と心を深いレベルで整える力があります。
忙しい日々でも、ほんの10分でもいいから、植物の恵みをまとったセルフケアの時間を持ってみませんか?
自然のリズムに寄り添った習慣が、あなたの免疫力をそっと支えてくれるはずです。
家族の健康を守るために、安全でやさしいアロマケアを学びたい方へ「高齢の両親や家族のために、安心して使えるアロマケアを知りたい」
そんな想いから、家庭内で役立つメディカルアロマの知識を学ぶ方が増えています。
高齢者や持病のある方にも配慮できる、安全な使い方・精油選び・禁忌の理解を、初心者でも無理なく学べる講座が多数あります。
自分や家族の不調に自然な方法でケアしたい
より専門的に精油を使いこなしたい
看護・介護などの現場でアロマを活かしたい
そんな方に役立つ講座を、以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
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この記事を書いた人

主にアロマテラピーやCBDを用いたセルフケアに関する記事を発信。医療系、アロマテラピー、CBDの資格保持。人間の大敵「ストレス」を緩和する方法やアイテムを紹介している。ほかにも美容・健康、資格に関することなどのんびり更新中。