喘息発作の刺激となるものには、ダニやホコリ、カビ、花粉などのアレルゲンや、喫煙、季節の変わり目、寒暖差、風邪、ストレス、疲労などがあります。また、副交感神経(自律神経のひとつ)が優位になり気管支が狭くなることで発作が起きやすくなります。
喘息のある方がアロマテラピーを行う場合、この副交感神経を優位にさせる精油の使用に注意しなければなりません。
喘息のある方は注意したいアロマの使い方

喘息のある方は「リラックス効果の高い精油を使ってはダメ」というわけではありません。
ただ、副交感神経が優位になりすぎるような使い方をしないよう、注意が必要です。
副交感神経が優位な状態というのは、リラックスしている状態を指します。
例えば、時間をかけたアロマトリートメント(マッサージ)や、ぬるめのお湯で入浴するとリラックス効果が高まりますよね。これだけでも喘息の方には刺激になり得ます。そこにリラックス効果の高い精油(鎮静作用のある精油)をいっしょに使えばどうなるでしょう。副交感神経が優位になりすぎてしまいますよね。
普通の咳と違い、喘息の咳は副交感神経が優位になり気管支が狭くなることも誘因の1つとされているので、使い方や精油の組み合わせには注意しましょう。

また、喘息発作時はアロマではどうにもできないので、医療機関を受診するようにしましょう。
"今まさに症状で苦しんでいる" ときより、そのような "不調になる前の対策" としてアロマを取り入れることをおすすめします。
注意
精油は薬ではなく雑貨です。薬や治療の代わりに使用することを推奨するものではありませんのでご注意ください。
ご紹介した精油の中には妊娠中や子供、高血圧の方、腎臓の悪い方、アレルギーの方は控えたほうが良いものもあります。詳しくは各精油の特徴をご覧ください。
喘息のある方は、精油を使用する前に医師または薬剤師に相談しましょう。また、精油を使ったマッサージオイルやスプレー、化粧水などをお肌に塗布するときは、事前にパッチテストを行うようにしましょう。
喘息のある方におすすめの精油
喘息の方には、交感神経を優位にさせる精油や鎮痙作用、疲労やストレス緩和、風邪予防などに役立つ精油がおすすめです。特に1.8シネオールを含む精油には、抗炎症作用、粘液溶解作用、鎮咳作用、去痰作用など呼吸器系のトラブル緩和が期待でき、おすすめです。
* ウィンターグリーン
* コパイバ
* サイプレス
* ジュニパー
* ティートリー
* ニアウリ
* バジル
* フランキンセンス
* ラヴィンツァラ
* レモン
* ローレル
精油は天然100%のものを使いましょう。アロマオイルは精油(エッセンシャルオイル)とはまた違うものなので、購入の際は注意してください。
使いたい精油の科名、成分に注意
喘息の方におすすめの精油をご紹介しましたが、「喘息はアレルギーが原因であることが主である」ということを踏まえて、使う精油が何科なのか、どんな成分でできているのかも事前にチェックする必要があります。
例えば、『パルマローザはイネ科、サイプレスはヒノキ科、カモミールはキク科なので、それぞれアレルギーのある方は注意』
とか、
『ウィンターグリーンにはサリチル酸メチルが含有されているので、アスピリンアレルギーのある方は使えない』 Karisugiアロマテラピーで使う精油を一覧にまとめました! 見たいところにジャンプしてください♪ 精油一覧 アカマツ・ヨーロッパ イランイラン イランイラン・エクストラ ウィンターグリーン ... 続きを見る
とか・・・。
"心配な方は避けたほうがいい精油" はほかにも多くあるので、気になる精油があればチェックしてみてください。
精油一覧
喘息のある方におすすめのアロマの使い方
喘息のある方におすすめのアロマの使い方には、芳香浴やマグカップを使った蒸気吸入、胸・背中への塗布(精油を1〜2%希釈したオイルやジェル)があります。
ただ、咳がひどいときや精油が合わないときは、蒸気吸入はむせて逆に苦しくなってしまうので適していません。
いずれも喘息時ではないときに行いましょう。
まとめ
喘息のある方は注意したいアロマの使い方や、おすすめの精油についてご紹介しました。
よく "リラックス効果がある精油は、喘息のある方には禁忌" と言われますが、発作の刺激にならないように気をつければ、生活に取り入れることができます。
ご自分の体質や体調に合わせて、無理のない範囲でアロマテラピーを活用してみてください。
より詳しく精油の知識を学びたい、セルフケアに役立てたいという方は、自宅で学べて資格も取れる講座もあります。参考までに・・・。