精油の安全な使用方法と注意点|購入時に気をつけたいポイントも紹介

精油の安全な使用方法と注意点|購入時に気をつけたいポイントも紹介

精油には、香りによるリラックス効果や、肌のケア、さらには気分の改善など多くの健康効果が期待できますが、その使用にはいくつか注意が必要です。 

正しく使用すれば、精油は心身に良い影響を与えますが、誤った使い方や体調に合わない精油の使用は、逆に健康リスクを引き起こすこともあります。

この記事では、精油の安全な使用方法と注意点、購入時に気をつけるべきポイントについて詳しく解説します。

 

精油の基本的な使い方

精油の使い方

精油は植物のエキスが凝縮された成分を含んでいるため、正しく使用することが大切です。間違った使い方や過剰な使用は、健康に害を及ぼす可能性があります。 

精油はディフューザー、オイルマッサージ、ローション、スプレー、バスソルトなどさまざまな用途に使うことができます。ただし、精油の原液を直接肌に塗布することはできません。そのため、香りを楽しむ芳香浴以外は、必ず希釈してから使用することが基本となります。希釈の方法には以下のようなものがあります。

◆ キャリアオイル(植物油)または希釈液(無水エタノールなど)を使う

精油を使用する際には、必ずキャリアオイル(ホホバオイル、アーモンドオイル、ココナッツオイルなど)で希釈します。通常、1%濃度で使用することが推奨されます。例えば、10mlのキャリアオイルに精油を2〜3滴加える方法です。

Karisugi
精油の希釈濃度は協会によって違いがあり、一般的には1〜2%、アロマの知識があれば2〜3%か、それ以上の濃度で使う場合もあります。

◆ 精油の濃度を適切にする

精油を適切に希釈して使うことが大切です。濃度が高すぎると、芳香浴の場合は気分が悪くなることがありますし、オイルトリートメントをする場合は、肌に刺激になることがあります。

希釈濃度は、使用目的や対象者によって異なります。例えば、大人のリラックス目的であれば1〜2%濃度が一般的ですが、敏感肌や子供にはさらに薄め(1%未満)に希釈する必要があります。

精油は日本では雑貨扱いです。自作したアロマクラフトに関しては自己責任のもと、お使いいただくことになります。
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精油使用時の注意点

精油使用時の注意点

◆ 精油を飲んだり、原液塗布しない

精油は日本では雑貨扱いとなります。薬ではないので、飲んだり、希釈せずに肌に塗ることはできません。

◆ アレルギーや禁忌事項を確認する

精油は天然の成分ですが、すべての人に合うわけではありません。アレルギー反応が出ることもあるため、初めて使用する前にはパッチテストを行うことが推奨されます。

パッチテスト

腕の内側など目立たない部分に希釈した精油を少量塗布し、24〜48時間様子を見ます。
発赤、かゆみ、腫れなどが見られた場合、その精油は使用しないようにします。

また、妊娠中や持病のある場合に禁忌の精油もあります。使用する精油の特徴をチェックしておきましょう。

◆ 妊娠中や授乳中の使用について

妊娠中や授乳中は、精油の使用に注意が必要です。例えば、次の精油は妊娠中や授乳中には避けたほうが良いとされています。 

妊娠中に避けるべき精油

アニス、オレガノ、カモミール・ジャーマン、カモミール・ローマン、キャロットシード、クラリセージ、クローブ、サイプレス、サンダルウッド、シダーウッド・バージニア、シナモン・カッシア、ジャスミン、ジュニパー、ゼラニウム、セージ、パルマローザ、フェンネル、ペパーミント、ヘリクリサム(イモーテル)、マージョラム、ミルラ、メリッサ、ヤロウ、ラバンジン、ラベンダー、ローズ、ローズマリー・カンファー、ローズマリー・シネオール、ローズマリー・ベルベノン など 

授乳中に避けるべき精油

アニス、クローブ、サイプレス、シナモン・カッシア、セージ、フェンネル、ペパーミント、ヘリクリサム(イモーテル)、マージョラム、ラバンジン、ローズマリー・カンファー、ローズマリー・シネオール、ローズマリー・ベルベノン など

◆ 同じ精油を長期間使い続けない

毎日同じ精油を使い続けると、体に負担がかかったり、香りの効果を体感しにくくなることがあります。お気に入りの香りを長く楽しむためには、精油のローテーションを行うことが大切です。

精油購入時の注意点

精油市場には品質のばらつきがあり、偽物や粗悪品が流通していることもあります。質の良い精油を選ぶためには、いくつかのポイントに注意する必要があります。

◆ 信頼できる精油メーカーや販売店を選ぶ

精油は信頼できるメーカー(ブランド)や販売店から購入することが重要です。オーガニックや高品質な精油を取り扱っている、専門的なオンラインストアやアロマショップを選ぶと良いでしょう。また、口コミやレビューをチェックして、他のユーザーの評価を参考にするのも有効です。

◆ 原産地や生産方法を確認する

良質な精油は、どの地域で、どのように栽培された植物から抽出されたものかが明確に記載されています。例えば、オーガニック認証や品質保証書があると安心です。

◆ 成分表示を確認する

信頼できる精油メーカー(ブランド)は、精油の成分表示が明確に記載されており、場合によっては精油の試験結果や品質保証書も提供されます。パッケージやラベルには、精油の学名、抽出部位、抽出方法などが記載されているのが理想的です。

◆ 安すぎる精油に注意する

安すぎる精油は品質が低い可能性があります。精油の価格は、植物の希少性や抽出方法によって大きく変動します。例えば、ローズやジャスミンなどは非常に高価な精油であり、安価で販売されているものは品質に疑問が残る場合があります。価格の相場とそれに見合った品質であるか確認することが大切です。

◆ 香りをチェックする

良質な精油は、植物本来の香りが豊かで自然です。逆に、人工的な香りがする場合、それは合成香料が含まれている可能性が高いです。

精油の保管方法

精油は使ったらすぐに蓋をしめ、専用の箱やポーチに保管しましょう。精油は日光による熱や光、空気によって劣化しやすくなります。また、精油の瓶を倒したまま保管すると、ドロッパーや蓋の腐食の原因になります。

良質な精油を長持ちさせるためには、直射日光を避け、涼しく乾燥した場所で立てて保管することが大切です。

精油の香りが時間とともに変化してきた場合、品質が劣化している可能性があるので、その場合はマッサージオイルなどお肌に塗布する使い方は避けましょう。品質の劣化や使用期限切れの精油は、掃除に活用できます。

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まとめ

精油を使用する際は、必ず適切な希釈やパッチテストを行いましょう。また、妊娠中・授乳中の方は避けるべき精油を確認しましょう。 

精油購入時は、品質や信頼性を確認し、偽物や粗悪品に騙されないように注意が必要です。 

精油は正しく使用すれば心身に大きなメリットがあります。ぜひお気に入りの精油を見つけて、アロマを安全に楽しんでください。 
 

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この記事を書いた人Karisugi
主にアロマテラピーやCBDを用いたセルフケアに関する記事を発信。医療系、アロマテラピー、CBDの資格保持。人間の大敵「ストレス」を緩和する方法やアイテムを紹介している。ほかにも美容・健康、資格に関することなどのんびり更新中。

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