「朝から体が重い」「頭がスッキリしない」「やる気が湧かない」——そんな経験はありませんか?
私自身も40代に差し掛かった頃から、寝ても取れない疲労感や集中力の低下をよく感じるようになりました。
そんなときに助けられたのがローズマリー・カンファー精油。
この精油は、頭をクリアにし、筋肉の疲れをやわらげ、冷えやむくみをケアする頼もしい存在です。
この記事では、ローズマリー・カンファー精油の特徴や成分、心身への効果、ブレンド術、日常での使い方まで詳しくご紹介します。
▷ ローズマリー・カンファー精油とは?
・基本情報
▷ ローズマリー・カンファー精油の主な成分と期待できる効果
・主な成分
・心と身体への効果
▷ ローズマリー・カンファー精油とブレンドの相性が良い精油
▷ おすすめのブレンドレシピと使い方
・朝の集中力アップブレンド(ディフューザー用)
・筋肉疲労ケアオイル(ボディ用)
・冷えむくみケアバス(入浴用)
▷ ローズマリー・カンファー精油の禁忌、注意点
ローズマリー・カンファー精油とは?

ローズマリー精油にはいくつかのケモタイプがあります。その中でもカンファー(Camphor)タイプは、スッとしたシャープな香りが特徴。主に地中海沿岸で育つローズマリーの全草から水蒸気蒸留で抽出されます。
同じローズマリーでも「シネオールタイプ」や「ベルベノンタイプ」とは成分が異なり、カンファータイプは特に筋肉疲労や血行促進に優れているのが特徴です。
◆ 基本情報
精油名 | ローズマリー・カンファー |
学名 | Rosmarinus officinalis CT(Campher) |
科名 | シソ科 |
和名 | 万年郎(マンネンロウ) |
抽出部位 | 全草 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
原産国 | フランス、スペイン |
オイルの色 | 透明 |
ノート | トップ〜ミドル |
香り | スーッとしみ通るような、すっきりとした香り |
ローズマリー・カンファー精油の主な成分と期待できる効果
主な成分は、α-ピネン、1,8-シネオール、カンファーで、血行促進・鎮痛・覚醒作用を持ちます。
1. 循環促進
冷え性やむくみに悩む方におすすめ。血行を促して体を温めるサポートをしてくれます。
2. 筋肉疲労の回復
スポーツ後のマッサージオイルに数滴加えると、乳酸の蓄積によるだるさを軽減。
研究でもローズマリー精油には抗酸化作用や筋肉痛緩和の可能性が報告されています。
3. 集中力アップ
シンプルに、香りを嗅ぐだけで脳がクリアになるのを実感できます。
実際、ある研究でローズマリーの香りは記憶力・集中力にポジティブな影響を与えると示されています。
◆ 主な成分

● α-ピネン:23〜24%
● 1,8-シネオール:17〜21%
● カンファー:16〜19%
● カンフェン:8〜10%
● リモネン:4〜5%
● ミルセン:〜4%
● β-ピネン:〜3%
● β-カリオフィレン:2〜3%
● ボルネオール:〜3%
● α-テルピネオール:〜2%
● ベルベノン:〜2%
● リナロール:〜1%
◆ 心と身体への効果

【心への効果】
・心が疲れているときや弱気になっているときに
・集中力や記憶力が必要なときに
・前向きな心を取り戻したいときに
【身体への効果】
・抗菌作用
・抗ウイルス作用
・抗炎症作用
・鎮痛作用(筋肉痛、肩こり、腰痛、リウマチなどに)
・抗カタル作用(鼻水・鼻づまりなどに)
・収れん作用
・血行促進作用
・血圧上昇作用
・免疫力アップに
・食欲がないとき、消化が悪いときなどに
ローズマリー・カンファー精油とブレンドの相性が良い精油

【ハーブ系】
クラリセージ、スイート・マージョラム、スパイクラベンダー、セージ、タイム、ペパーミント、ローズマリー(シネオール、ベルベノン)
【柑橘系(シトラス)】
オレンジ・スイート、グレープフルーツ、プチグレン、ベルガモット、マンダリン、ユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ)、レモン、レモングラス
【花系(フローラル)】
ゼラニウム、ヘリクリサム、ラベンダー
【樹木系(ウッディ)】
アカマツ・ヨーロッパ、カユプテ、サイプレス、シダーウッド、ジュニパー、ティートリー、ニアウリ、パイン、ユーカリ(グロブルス、ラディアータ)、ローレル
【樹脂系(バルサム)】
フランキンセンス
【スパイス系】
クローブ、シナモン、ブラックペッパー
香りの個性が強いローズマリー・カンファーですが、以下の精油と組み合わせると心地よくまとまります。
* レモン:爽快感を増し、朝の目覚めに最適
* ラベンダー:筋肉疲労ケアに。香りがやわらぎ、リラックス感もプラス
* ジュニパー:デトックスやむくみケアに相性抜群

おすすめのブレンドレシピと使い方
◆ 朝の集中力アップブレンド(ディフューザー用)
● ローズマリー・カンファー:2滴
● レモン:2滴
● ペパーミント:1滴
→ 勉強や仕事前に。シャープで爽快な香りが眠気を覚まし、頭をクリアにしてくれます。
ティッシュやハンカチに1滴たらして鼻の近くへ持っていき、香りを嗅ぐ方法でもOK。持ち運びできる小型のアロマディフューザーも、芳香浴におすすめのアイテムです。
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また、高齢者の認知機能の改善に役立つとされるローズマリー・カンファー精油は、レモン精油との組み合わせが◎。朝の芳香浴に。
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◆ 筋肉疲労ケアオイル(ボディ用)
ローズマリー・カンファー精油は鎮痛作用に優れ、運動後のケアなど痛み対策に最適です。
● ローズマリー・カンファー:3滴
● レモングラス:3滴
● ペパーミント:2滴
● ホホバオイル・クリア:20ml
※ 夏はアロエジェルに代えても◎。
● 遮光瓶(30ml)
運動後や立ち仕事の後に太ももやふくらはぎをマッサージ。血流が促されて重だるさがスッと軽くなります。
ロールオンボトルに小分けにすれば、いつでもサッと塗れて便利ですよ。 運動後や立ち仕事のあと、翌朝にやってくる“筋肉痛”。 「できれば避けたい…」「次の日も元気に動きたい!」と思ったことはありませんか? 実は、筋肉痛は事前のセルフケアでかなり予防できるんです。なかでも注 ...
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◆ 冷えむくみケアバス(入浴用)
● ローズマリー・カンファー:2滴
● ジュニパーベリー:2滴
● スイート・マージョラム:1滴
● バスソルト:大さじ2
ぬるめのお湯で20分浸かれば、全身の循環が整いポカポカに。
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ローズマリー・カンファー精油の禁忌、注意点
● 妊娠中、授乳中、乳幼児、てんかん、高血圧の方は使用を避けましょう。
● 皮膚に使用する場合は低濃度(希釈濃度1%以下)から試しましょう(要パッチテスト)。 「アロマオイルやアロマスプレーって、どのくらい精油を入れればいいの?」 アロマクラフトを始めてみたものの、希釈の濃度に迷う方は多いのではないでしょうか?精油はとてもパワフルな天然成分。 だからこそ、正 ...
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アロマを深く学びたい方へ
ローズマリー・カンファー精油は「シャキッとしたい」「疲れをケアしたい」という方の味方。
ですが、同じローズマリーでもシネオールやベルベノンタイプは効果が異なります。
精油を正しく選び、適切に使うことがアロマを楽しむ最大のコツです。
もし本格的に学びたい方は、アロマテラピー検定のテキストやオンライン講座を利用してみるのもおすすめですよ。
\アロマをオンラインで学べる講座はこちら/
メディカルアロマ検定 公式サイト
精油は医薬品ではないため、薬の代わりや治療を目的に使用することはできません。当ブログに掲載されているのは一般的な精油の効果・効能であり、使用した人の心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。とはいえ、精油の芳香成分は、心身の健康に良い影響をもたらすことがわかっています。精油を使う際は、ご自身の体調や体質に合わせて取り入れてみてください。