ローズマリー・ベルベノンは、ローズマリーのケモタイプ精油です。
シネオールは抗ウイルス作用、カンファーは鎮痛作用に優れていますが、ベルベノンにはターンオーバーの乱れや肌ダメージに優しくアプローチするという特徴があります。
「シミやくすみが気になる」
「肌のハリがなくなってきた」
「抜け毛が気になる」
そんなときに使いたい精油です。
ハーバルでグリーン調のすっきりした香りは、集中したいときにもぴったり。
この記事では、ローズマリーの精油の中でも特に美容効果の高いベルベノンタイプに焦点を当て、成分・効果・ブレンドレシピ・使い方まで詳しくご紹介します。
▷ ローズマリー・ベルベノン精油とは?
・基本情報
▷ ローズマリー・ベルベノン精油の主な成分と期待できる効果
・主な成分
・心と身体への効果
▷ ローズマリー・ベルベノン精油とブレンドの相性が良い精油
▷ おすすめのブレンドレシピと使い方
・シミ対策フェイシャルオイル(夜用)
・たるみ・くすみ対策フェイシャルオイル
・大人ニキビケアジェル
・集中力アップルームスプレー
・頭皮ローション
▷ ローズマリー・ベルベノン精油の禁忌、注意点
ローズマリー・ベルベノン精油とは?

ローズマリー精油は、地中海沿岸で育つハーブ「ローズマリー」から抽出される精油。古代ローマでは「若返りの象徴」とされ、長寿や記憶力向上のハーブとして重宝されてきました。
ローズマリー精油には大きく3種類のケモタイプがあり、スキンケアに最も適しているのがベルベノンタイプです。
精油は葉や花先から水蒸気蒸留法で抽出され、他のローズマリーよりも柔らかく、甘さを含んだハーバル調の香り。強すぎない香りなので、女性や年配の方にも使いやすいのが魅力です。
◆ 基本情報
精油名 | ローズマリー・ベルベノン |
学名 | Rosmarinus officinalis CT(Verbenone) |
科名 | シソ科 |
和名 | 万年郎(マンネンロウ) |
抽出部位 | 花、茎、葉 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
原産国 | フランス |
オイルの色 | 透明 |
ノート | トップ〜ミドル |
香り | ローズマリーの中でもハーバルでグリーン調のすっきりした香り |
ローズマリー・ベルベノン精油の主な成分と期待できる効果
◆ 主な成分

● α-ピネン:32〜41%
● カンフェン:8〜10%
● カンファー:〜9%
● ボルネオール:〜9%
● 酢酸ボルニル:〜9%
● 1,8-シネオール:〜6%
● ベルベノン:3〜5%
● リモネン:〜4%
● β-ピネン:〜2%
● リナロール:〜2%
● ゲラニオール:〜1%

◆ 心と身体への効果

【心への効果】
・元気になりたいときに
・集中したいときに
【身体への効果】
・抗菌作用
・抗ウイルス作用
・鎮痛作用
・去痰作用
・免疫調整作用
・うっ滞除去作用
・肝臓強壮作用
・胆汁分泌促進作用
・脂肪溶解作用
・血圧上昇作用
・収れん作用
・瘢痕形成作用
・細胞成長促進作用
・コーチゾン様作用
・疲労回復
・抜け毛やふけなどのヘアケアに
・シミ・シワ・たるみなどの肌ケアに
ローズマリー・ベルベノン精油とブレンドの相性が良い精油

【ハーブ系】
スパイクラベンダー、タイム、ペパーミント、ローズマリー(カンファー、シネオール)
【柑橘系(シトラス)】
オレンジ・スイート、グレープフルーツ、プチグレン、ベルガモット、マンダリン、ユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ)、レモン、レモングラス
【花系(フローラル)】
ゼラニウム、ヘリクリサム、ラベンダー
【樹木系(ウッディ)】
サイプレス、シダーウッド、ジュニパー、ティートリー、ニアウリ、パイン、ユーカリ(グロブルス、ラディアータ)、ローレル
【樹脂系(バルサム)】
フランキンセンス
【スパイス系】
クローブ、ブラックペッパー
スキンケアで使うなら、他の精油と組み合わせるとより効果的です。
* ラベンダー:敏感肌の鎮静、リラックス
* フランキンセンス:シワ・たるみケア
* ゼラニウム:ホルモンバランスと皮脂調整
* レモン(夜のみ):シミ対策、美白サポート

おすすめのブレンドレシピと使い方
◆ シミ対策フェイシャルオイル(夜用)
● ローズマリー・ベルベノン:1滴
● レモンFCF(フロクマリンフリー):1滴
● ラベンダー:1滴
● ホホバオイル・クリア:20ml
夜のスキンケアの仕上げに顔全体へ。ベルベノンは細胞再生を助け、紫外線ダメージを受けた肌の修復をサポートしてくれます。 加齢とともに気になり始めるシワ、たるみ、くすみ…。 年齢肌の悩みには、単なる保湿ケアだけでは物足りないと感じる方も多いのではないでしょうか? そんなとき注目したいのが「メディカルアロマ」。 メディカル ...
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◆ たるみ・くすみ対策フェイシャルオイル
● ローズマリー・ベルベノン:1滴
● フランキンセンス:1滴
● ゼラニウム:1滴
● ホホバオイル・クリア:20ml
血行促進作用により、肌の代謝を高めてハリ・弾力アップ!首やデコルテにも伸ばすと良いですよ。 年齢とともに感じる肌の変化——乾燥やハリ不足、くすみなど、鏡の前で「なんだか元気がない…」と感じたことはありませんか? そんなとき、肌と心にやさしく働きかけてくれるのが“アロマのちから”。 今回は、ス ...
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◆ 大人ニキビケアジェル
● ローズマリー・ベルベノン:1滴
● ティートリー:1滴
● アロエジェル:10g
皮脂バランスを整えるため、大人ニキビケアにも活用可能。気になる部分に使ってみてください。 肌に直接使う化粧水、できれば安心できる成分で手作りしたいと思いませんか? そんなナチュラル派の方におすすめなのが、精油(エッセンシャルオイル)を使った「アロマ化粧水」。 植物の力をまるごと取り入れなが ...
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◆ 集中力アップルームスプレー
● ローズマリー・ベルベノン:8滴
● レモン:10滴
● ペパーミント:2滴
● 精製水:45ml
● 無水エタノール:5ml
● 50ml ガラス 遮光ボトルスプレー
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◆ 頭皮ローション
頭皮の健康の維持や抜け毛対策に、ローズマリー・ベルベノン精油を使った頭皮ローションを取り入れてみてはいかがでしょう。 抜け毛・フケ・頭皮のかゆみは、日常的に悩む人が多い頭皮トラブルです。これらの症状が引き起こされる原因はさまざまですが、主に乾燥や皮脂の過剰分泌、ホルモンバランスの乱れ、ストレスなどが関係しています。 ...
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ローズマリー・ベルベノン精油の禁忌、注意点
● 妊娠中、授乳中、乳幼児、てんかんの方は使用を避けましょう。
● 皮膚に使用する場合は低濃度(希釈濃度1%以下)から試しましょう(要パッチテスト)。フェイシャルは0.5〜1%が目安です。 「アロマオイルやアロマスプレーって、どのくらい精油を入れればいいの?」 アロマクラフトを始めてみたものの、希釈の濃度に迷う方は多いのではないでしょうか?精油はとてもパワフルな天然成分。 だからこそ、正 ...
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● 光毒性はありませんが、柑橘系精油とブレンドしたものは夜の使用が安心です。 特定の精油の中には、肌に塗った状態で日光(紫外線)を浴びると、たとえ短い時間でも炎症を起こしたり、シミの原因になることがあります。 このようなトラブルを引き起こしてしまうのが『光毒性』で、光 ...
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● 精油は100%天然のエッセンシャルオイルを使用しましょう。 良質な精油を選ぶためには、信頼できるメーカーの製品を選び、目的に応じて自分に合った精油を選ぶことが大切です。 精油は心身に良い影響を与えると言われていますが、正しい選び方をしないとその効果を最大限に ...
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アロマを深く学びたい方へ
ローズマリー・ベルベノン精油は、アロマの奥深さを知るきっかけになります。「同じ植物でも成分が違えば作用も違う」という事実は、学べば学ぶほど面白いものです。
もし、「市販の化粧品に満足できない」「自然派スキンケアに興味がある」という方は、アロマの基本を学ぶと活用の幅が広がりますよ。
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精油は医薬品ではないため、薬の代わりや治療を目的に使用することはできません。当ブログに掲載されているのは一般的な精油の効果・効能であり、使用した人の心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。とはいえ、精油の芳香成分は、心身の健康に良い影響をもたらすことがわかっています。精油を使う際は、ご自身の体調や体質に合わせて取り入れてみてください。