「最近なんだか疲れやすい」「集中力が続かない」「気分を切り替えたいのにうまくいかない」――そう感じたことはありませんか?
私自身も、仕事が立て込んでストレスが溜まると、頭が重くなり気持ちまで沈んでしまうことがあります。
そんなときに手を伸ばしたのがレモングラス精油。キッチンハーブとしても馴染みのある植物ですが、精油になるとその香りの力は想像以上。
シャープで爽やかな柑橘系の香りは、気分をすっきりとリフレッシュさせてくれるだけでなく、心身を整え、消化を助けるサポートまでしてくれます。
この記事では、レモングラス精油の特徴や効果、ブレンド術、実践的なレシピまでご紹介します。
▷ レモングラス精油とは?
・基本情報
▷ レモングラス精油の主な成分と期待できる効果
・主な成分
・心と身体への効果
▷ レモングラス精油とブレンドの相性が良い精油
▷ おすすめのブレンドレシピと使い方
・靴のニオイ対策
・リフレッシュスプレー
・疲労回復バスソルト
・肩こり用マッサージオイル
▷ レモングラス精油の禁忌、注意点
レモングラス精油とは?

レモングラスは熱帯アジア原産のイネ科の植物。細長い葉から抽出される精油は、レモンに似たシャープな柑橘調の香りをもちます。香りは強めで、使うときは少量で十分。
料理やハーブティーでも人気ですが、アロマの世界では「疲労回復のハーブ」として知られています。
◆ 基本情報
精油名 | レモングラス |
学名 | cymbopogon citratus |
科名 | イネ科 |
和名 | コウスイガヤ(香水茅) |
抽出部位 | 葉、全草 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
原産国 | ネパール、インド、中国、ジャワ |
オイルの色 | 淡黄色 |
ノート | トップ |
香り | 少し草っぽい香りを残した、甘く爽やかなレモン様の香り |
レモングラス精油の主な成分と期待できる効果
レモングラス精油の特徴を決めるのがシトラール(ゲラニアールとネラール)。爽快な香りの中心となり、抗菌・抗炎症作用をもちます。ほかにもリモネン、ゲラニオールなどが含まれています。
心への効果
→ レモングラスの香りは、頭をシャキッと目覚めさせ、集中力を高めます。気持ちの切り替えが必要なときや、仕事や勉強に集中したいときにおすすめです。
身体への効果
→ 消化を助け、胃腸の不調を和らげるサポートが期待できます。さらに血行促進作用もあり、肩こりや筋肉疲労にも◎。
生活面での効果
→ 抗菌作用があるため、ルームスプレーにして空気をリフレッシュしたり、掃除に活用するのもおすすめです。

◆ 主な成分

● シトラール:70%以上(ゲラニアール:40〜43%、ネラール:30〜32%)
● ゲラニオール:5〜7%
● 酢酸ゲラニル:3〜4%
● β-カリオフィレン:〜2%
● リモネン:〜2%
● リナロール:1〜2%
● カンフェン:〜1%
● シトロネラール:〜0.3%
● シトロネロール:〜0.2%
◆ 心と身体への効果

【心への効果】
・精神的な疲労の回復を助け、気持ちを高ぶらせてくれる
・明るい気持ちになりたいときに
【身体への効果】
・抗菌作用
・抗真菌作用
・抗ウイルス作用
・免疫強壮作用
・鎮痛作用
・デオドラント作用
・肩こり、筋肉痛などに
・健胃作用
・消化不良や食欲不振に
・疲労回復に
・虫除けに
レモングラス精油とブレンドの相性が良い精油

【ハーブ系】
スイート・マージョラム、スパイクラベンダー、ペパーミント、ローズマリー(カンファー、シネオール、ベルベノン)
【柑橘系(シトラス)】
オレンジ・スイート、グレープフルーツ、シトロネラ、プチグレン、ベルガモット、マンダリン、ユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ)、レモン
【樹木系(ウッディ)】
アカマツ・ヨーロッパ、シダーウッド・アトラス、ジュニパー、ティートリー、ユーカリ(グロブルス、ラディアータ)、ローズウッド
【樹脂系(バルサム)】
ミルラ
【スパイス系】
カルダモン、クローブ、コリアンダー、ジンジャー、ブラックペッパー
【エキゾチック系(オリエンタル)】
イランイラン、サンダルウッド、パチュリ
レモングラスは香りが強めなので、ブレンドでバランスを取るのがコツ。
* 柑橘系(オレンジ・スイート、レモン):香りを明るく軽やかに。
* フローラル系(ラベンダー、ゼラニウム):女性らしい柔らかさをプラス。
* ハーブ系(ローズマリー、ティートリー):集中力や抗菌作用をさらにサポート。

おすすめのブレンドレシピと使い方
レモングラス精油は、毎日の暮らしにすぐ取り入れられる万能アイテム。アロマ初心者の方はまず「香りを嗅ぐ」ことからスタートし、慣れてきたらマッサージやバスソルトなど、どんどん試してみてください。
◆ 靴のニオイ対策
1日履いた靴のニオイが気になるときは、
1. レモングラス精油とティッシュ(またはコットン)を用意する
2. レモングラス精油をティッシュにたらす
3. 片足ずつ靴の中に入れる
4. ビニール袋で密封する

これを夜にやるだけで、翌朝の靴のいやなニオイもスッキリです。
◆ リフレッシュスプレー
● レモングラス:3滴
● オレンジ・スイート:3滴
● 無水エタノール:5ml
● 精製水:25ml
● 30ml スプレー容器
スプレーボトルに入れてよく振り、気分転換や掃除の仕上げにシュッとひと吹き。
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◆ 疲労回復バスソルト
● レモングラス:2滴
● ラベンダー:2滴
● ゼラニウム:1滴
● 天然塩(エプソムソルトも可):大さじ2
→ よく混ぜて浴槽に入れると、1日の疲れをすっきり洗い流せます。
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◆ 肩こり用マッサージオイル
● レモングラス:2滴
● ローズマリー・カンファー:2滴
● ホホバオイル・クリア:10ml
● 10ml スポイト付きガラス遮光瓶、またはロールオンボトル
首や肩を優しくマッサージ。血行促進&リフレッシュ効果が期待できます。
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レモングラス精油の禁忌、注意点
● 妊娠中・緑内障の方は使用を避けましょう。
● イネ科アレルギーのある方は注意しましょう。
● 精油を直接肌につけるのはNG。必ず植物油で希釈(希釈濃度1%以下)しましょう。(要パッチテスト)。 「アロマオイルやアロマスプレーって、どのくらい精油を入れればいいの?」 アロマクラフトを始めてみたものの、希釈の濃度に迷う方は多いのではないでしょうか?精油はとてもパワフルな天然成分。 だからこそ、正 ...
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アロマを深く学びたい方へ
レモングラス精油は、心をリフレッシュさせる香りと身体を整える作用をあわせ持つ、まさに万能ハーブ。気分を切り替えたいときや疲れを癒したいとき、そしてお部屋の空気をすっきりと整えたいときに大活躍します。
レモングラス精油をきっかけに「もっとアロマを学びたい」と感じた方も多いはず。もし興味があれば、アロマスクールや通信講座を検討するのもおすすめです。
私自身も資格取得を通じて、香りが持つパワーを体系的に学べたことが大きな財産となりました。
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メディカルアロマ検定 公式サイト
精油は医薬品ではないため、薬の代わりや治療を目的に使用することはできません。当ブログに掲載されているのは一般的な精油の効果・効能であり、使用した人の心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。とはいえ、精油の芳香成分は、心身の健康に良い影響をもたらすことがわかっています。精油を使う際は、ご自身の体調や体質に合わせて取り入れてみてください。