寒い日や、なんだか体が動かない朝。
そんなとき、スパイシーで温かみのある香りが、じんわりと体の芯まで温めてくれる──。
それがブラックペッパー精油の魅力です。
「ペッパー=料理の香辛料」というイメージが強いですが、精油は冷えや緊張、倦怠感に寄り添う温め系アロマ。
この記事では、
・ブラックペッパー精油の効果と使い方
・相性の良いブレンド
・安全な使い方のポイント
を、わかりやすく解説します。
▷ ブラックペッパー精油とは?
・基本情報
▷ ブラックペッパー精油の主な成分と期待できる効果
・主な成分
・心と身体への効果
▷ ブラックペッパー精油とブレンドの相性が良い精油
▷ おすすめのブレンドレシピと使い方
・マッサージオイル
・バスソルト
・芳香浴(食事のサポートに)
▷ ブラックペッパー精油の禁忌、注意点
ブラックペッパー精油とは?

ブラックペッパー精油は、料理にも使われる胡椒の果実から採れる精油です。
スパイシーな香りは、気分をシャキッと引き締めながらも、心を温めて前向きにしてくれる力を持っています。
香りの第一印象は刺激的ですが、「意志の強さ」や「行動力」を後押ししてくれる香りです。
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◆ 基本情報
| 精油名 | ブラックペッパー |
| 学名 | Piper nigrum |
| 科名 | コショウ科 |
| 和名 | 胡椒(コショウ) |
| 抽出部位 | 種子、実、果実 |
| 抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
| 原産国 | インド、マダガスカル、スリランカ |
| オイルの色 | 薄い黄色 |
| ノート | トップ〜ミドル |
| 香り | 黒胡椒のスパイシーな香り |
ブラックペッパー精油の主な成分と期待できる効果
ブラックペッパー精油の主要成分は、
β-カリオフィレン:鎮痛・抗炎症
リモネン:リフレッシュ・抗酸化
ピネン類:血行促進・集中力アップ
これらの成分が組み合わさることで、体を温める作用や筋肉の緊張をやわらげる効果が期待できます。
◆ 主な成分

● β-カリオフィレン:15〜28%
● リモネン:14〜18%
● サビネン:7〜17%
● α-ピネン:9〜16%
● β-ピネン:9〜13%
● δ-3-カレン:9〜13%
● α-フェランドレン:1〜3%
● ミルセン:1〜2%
● コパエン:1〜3%
◆ 心と身体への効果

【心への効果】
・やる気が出ない、挑戦する勇気が湧かないときに
・前向きなエネルギーを取り戻したいときに
・自信や集中力を取り戻すサポートに
【身体への効果】
・抗アレルギー作用
・抗炎症作用
・抗ウイルス作用
・鎮痛作用
・筋肉弛緩作用
・血管拡張作用
・利尿作用
・健胃作用
・血行を良くして局所的にカラダを温かくする(冷え性、しもやけなどに)
・肩こり・筋肉痛などに
・唾液の分泌を促して飲み込む力(嚥下)をサポート
ブラックペッパー精油とブレンドの相性が良い精油

【ハーブ系】
スイート・マージョラム、バジル、ペパーミント、ローズマリー(カンファー、シネオール、ベルベノン)
【柑橘系(シトラス)】
オレンジ・スイート、グレープフルーツ、プチグレン、ベルガモット、レモン、レモングラス
【花系(フローラル)】
ゼラニウム、パルマローザ、ネロリ、ラベンダー、ローズ
【樹脂系(バルサム)】
フランキンセンス、
【スパイス系】
カルダモン、クローブ、ジンジャー、シナモン、フェンネル
【エキゾチック系(オリエンタル)】
イランイラン、サンダルウッド、パチュリ
〜 おすすめのブレンド例 〜
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ブラックペッパー × オレンジ・スイート × ジンジャー
→ 温かみと幸福感を同時に感じられるブレンド。

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* 集中力アップ・やる気向上系
ブラックペッパー × ローズマリー・カンファー × レモン
→ 頭がスッキリし、仕事や勉強モードにスイッチオン。
* 筋肉疲労ケア・リカバリー系
ブラックペッパー × スイート・マージョラム × ラベンダー
→ 緊張をほぐし、疲れた身体をゆるめるサポートに。
おすすめのブレンドレシピと使い方
◆ マッサージオイル
● ブラックペッパー:1滴
● ジンジャー:1滴
● オレンジ・スイート:2滴
● ホホバオイル・クリア:10ml
● 10ml スポイト付きガラス遮光瓶
足首〜ふくらはぎ、肩・腰まわりのマッサージにおすすめ。冷え性・肩こり・筋肉痛などにも◎。
入浴後や運動前後にケアすることで、血行を促進し、温感をサポートしてくれます。
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◆ バスソルト
● ブラックペッパー:1滴
● ローズマリー・カンファー:1滴
● スイート・マージョラム:3滴
● 天然塩(エプソムソルトも可):大さじ2
お風呂に溶かせば、じんわりと体が温まり、全身の巡りが促進されます。
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◆ 芳香浴(食事のサポートに)
毎食前にブラックペッパーの香りを嗅ぐことで、嚥下反射や嚥下運動が改善することがわかっています。
食事中むせやすい、飲み込む力が落ちたと感じる方におすすめです。
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ブラックペッパー精油の禁忌、注意点
● 妊娠中は使用を避けましょう。
● 精油を直接肌につけるのはNG。必ず植物油で希釈(希釈濃度1%以下)しましょう。(要パッチテスト)。 「アロマオイルやアロマスプレーって、どのくらい精油を入れればいいの?」 アロマクラフトを始めてみたものの、希釈の濃度に迷う方は多いのではないでしょうか?精油はとてもパワフルな天然成分。 だからこそ、正 ...

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信頼できる精油メーカーと選び方 - メディカルアロマに使える精油も紹介!
アロマを深く学びたい方へ
ブラックペッパー精油は、
・体を温める
・やる気を高める
・巡りをサポートする
そんな“内側から整える香り”です。
寒い日や、元気が出ない朝に。その温かくスパイシーな香りが、あなたの背中をやさしく押してくれるはずです。
もし、もっとブレンドの奥深さや精油の組み合わせを学びたい方は、アロマテラピー検定用の書籍や精油セットを活用したり、通信講座を受講するのもおすすめ。
精油を実際に手に取りながら学ぶことで、香りの理解がぐっと深まりますよ。
精油は医薬品ではないため、薬の代わりや治療を目的に使用することはできません。当ブログに掲載されているのは一般的な精油の効果・効能であり、使用した人の心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。とはいえ、精油の芳香成分は、心身の健康に良い影響をもたらすことがわかっています。精油を使う際は、ご自身の体調や体質に合わせて取り入れてみてください。






