1mlのローズ精油を水蒸気蒸留法で抽出するためには、1000本以上のバラの花びらが必要といわれています。精油1滴(=0.05mlの場合)につき、最低でも約50本は必要ということですね。
ローズ精油は、心を癒し、女性らしさを取り戻す香りの女王。ストレス、不安、孤独感、肌の疲れ—— それらすべてを包み込むようにやさしく整えてくれます。
そんなローズ精油には、ローズオットーと、ローズアブソリュートがあります。
今回はそれぞれの違いを比較一覧にまとめました。
ローズ精油の効果やブレンドの相性、本物とニセモノの見分け方なども詳しくご紹介します。
▷ ローズ精油〜オットーとアブソリュートの違い【比較一覧】
▷ ローズ精油の心と体への効果
▷ ローズ精油とブレンドの相性が良い精油
▷ おすすめのブレンドレシピと使い方
・自分をいたわる「夜のリセットアロマ」
・肌と心を満たす「ローズフェイシャルオイル」
▷ ローズ精油の本物とニセモノの決定的な見分け方
▷ ローズ精油の禁忌、注意点
▷ まとめ
ローズ精油〜オットーとアブソリュートの違い【比較一覧】

| ローズオットー ダマスクローズ | ローズアブソリュート ダマスクローズAbs. | |
| 学名 | Rosa damascena | Rosa centifolia Rosa damascena |
| 科名 | バラ科 | バラ科 |
| 抽出部位 | 花 | 花 |
| 抽出方法 | 水蒸気蒸留法 | 溶剤抽出法 |
| 原産国 | ブルガリア | ブルガリア、モロッコ |
| オイルの色 | 薄い黄色 | 濃いオレンジ色 |
| ノート | ミドル | ミドル〜ベース |
| 香り | 甘く華やかなバラの香り | バラ本来の濃い香り |
| 成分 | ・シトロネロール:18〜33% | ・フェニルエチルアルコール:50〜60% |
| おすすめの使い方 | ・スキンケアに ・オイルトリートメントに ・アロマスプレーに ・芳香浴に ・アロマバスに | ・芳香浴に ・香水作りに ・アロマスプレーに ・嗅覚トレーニング |
ローズ精油の心と体への効果

【心への効果】
・鎮静作用
・抗うつ作用
・抗ストレス作用
・「自己否定」「孤独」「喪失感」など、心の深いところにある傷や疲れを癒す
【身体への効果】
・抗菌作用
・抗炎症作用
・鎮静作用
・強壮作用(循環器系、消化器系、肝臓)
・抗ウイルス作用
・ホルモン調整作用(エストロゲン様作用)
・血圧降下作用
・皮膚弾力回復作用
・瘢痕形成作用
・収れん作用
・冷えの改善、血流促進
・肌のターンオーバー促進
・しみ、たるみなど老化肌に
・PMS(月経前症候群)や更年期の不調緩和に
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ローズ精油とブレンドの相性が良い精油

【ハーブ系】
クラリセージ
【柑橘系(シトラス)】
オレンジ・スイート、グレープフルーツ、ベルガモット、レモン
【花系(フローラル)】
カモミール・ローマン、ジャスミン、ネロリ、ゼラニウム、パルマローザ、ラベンダー
【樹木系(ウッディ)】
ローズウッド
【樹脂系(バルサム)】
フランキンセンス
【エキゾチック系(オリエンタル)】
イランイラン、サンダルウッド、パチュリ
ローズ精油は、“精油の女王”と呼ばれるほど、アロマの世界で特別な存在です。
おすすめの組み合わせ:
* ベルガモット × ローズ
→ 不安や緊張をやわらげ、心を軽くする。朝の香りに◎。
* フランキンセンス × ローズ
→ 心を鎮め、瞑想や夜のリセット時間に。
* ゼラニウム × ローズ
→ ホルモンバランスを整えたい女性に。月経前のケアにも。
* サンダルウッド × ローズ
→ 深みのあるウッディノートがローズの甘さを引き立てる。
おすすめのブレンドレシピと使い方
◆ 自分をいたわる「夜のリセットアロマ」
● ダマスクローズ:1滴
● フランキンセンス:2滴
● オレンジ・スイート:3滴
● 無水エタノール:5ml
● 精製水:25ml
● 30ml スプレー容器
スプレーボトルに入れて、就寝前に枕元へ。心を整える香りが、眠りの質を高めてくれます。
バラの香りには深呼吸を促す効果もあり、冷えや肩こり、緊張型頭痛の緩和にも役立ちます。
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◆ 肌と心を満たす「ローズフェイシャルオイル」
● ローズ・オットー:1滴
● ゼラニウム:1滴
● ホホバオイル・クリア:10ml
● 10ml スポイト付きガラス遮光瓶
手のひらで温め、頬や首筋を包むようにマッサージ。乾燥やくすみが気になる季節にぴったりです。
特にスキンケアでは、乾燥肌・敏感肌・年齢肌のケアに最適。
フェイシャルオイルに1滴加えるだけで、ふっくらとしたハリと透明感がよみがえります。
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ローズ精油の本物とニセモノの決定的な見分け方
ローズ精油(ローズオットー)の本物とニセモノの決定的な見分け方は、低温でオイルが固まるかどうかです。
本物のローズ精油なら、低温(13度前後以下)になるとオイルが固まります。
これは、ローズオットーに天然の「パラフィン」という成分が入っているためです。
冷蔵庫に入れて固まらない場合は、本物ではない可能性が極めて高いです。
ローズ精油を購入する際は、信頼できるブランド・メーカーから選びましょう。
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ローズ精油の禁忌、注意点
● 妊娠中の方は使用を避けましょう。
● 精油を直接肌につけるのはNG。必ず植物油で希釈(希釈濃度1%以下)しましょう。(要パッチテスト)。 「アロマオイルやアロマスプレーって、どのくらい精油を入れればいいの?」 アロマクラフトを始めてみたものの、希釈の濃度に迷う方は多いのではないでしょうか?精油はとてもパワフルな天然成分。 だからこそ、正 ...

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まとめ
ローズ精油には、ローズオットーとアブソリュートがあり、抽出方法や主要成分に違いがあります。効果の面で大きな違いはありませんが、アブソリュートは溶剤が残ってしまうことがあり、お肌に使うことには適していません。
お肌に使いたいときはローズオットーを。芳香浴や香水作りにはローズオットーよりバラの香りが濃く・深いローズアブソリュートが適しています。
ちなみに、値段でいうとローズアブソリュートのほうが安く買えます。自分の目的に合ったほうを選んでみてください。
もし、もっとブレンドの奥深さや精油の組み合わせを学びたい方は、アロマテラピー検定用の書籍や精油セットを活用したり、通信講座を受講するのもおすすめです。
精油を実際に手に取りながら学ぶことで、香りの理解がぐっと深まりますよ。
精油は医薬品ではないため、薬の代わりや治療を目的に使用することはできません。当ブログに掲載されているのは一般的な精油の効果・効能であり、使用した人の心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。とはいえ、精油の芳香成分は、心身の健康に良い影響をもたらすことがわかっています。精油を使う際は、ご自身の体調や体質に合わせて取り入れてみてください。




