ジャスミン精油は、心を解放し、自信と女性らしさを取り戻す香り。
その甘く深い香りは、ストレス・不安・PMS・更年期など、女性特有の不調に寄り添いながら、「自分を肯定する力」を与えてくれます。
香りが強く個性的ですが、ブレンドによってさまざまな表情を見せてくれるのも魅力。
日常の中で“感情を穏やかに整える香り”として取り入れることで、心身のバランスを保つサポートになります。
この記事では、ジャスミン精油の特徴や効果、ブレンド相性、使い方などを詳しくご紹介します。
▷ ジャスミン精油とは?
・基本情報
▷ ジャスミン精油の主な成分と期待できる効果
・主な成分
・心と身体への効果
▷ ジャスミン精油とブレンドの相性が良い精油
▷ おすすめのブレンドレシピと使い方
・自己肯定感を高めるアロマスプレー
・フェイシャルオイル(夜のスキンケアに)
・ホルモンバランスを整えるマッサージオイル
▷ ジャスミン精油の禁忌、注意点
ジャスミン精油とは?

高貴な香りを放つジャスミン精油。その香りはとても希少です。
ジャスミン精油の抽出効率は非常に低く、ジャスミンの花1,000kgから採油できる精油は1kg。
ジャスミンの花の重さは非常に軽く(1個あたり約0.12g程度)、精油1mlを採油するためには、約8,000個のジャスミンの花が必要であるとされています。

◆ 基本情報
| 精油名 | ジャスミン・アブソリュート |
| 学名 | Jasminum officinale Jasminum grandiflorum |
| 科名 | モクセイ科 |
| 和名 | 素馨(ソケイ) |
| 抽出部位 | 花 |
| 抽出方法 | 溶剤抽出法 |
| 原産国 | インド、エジプト |
| オイルの色 | 濃いオレンジ色 |
| ノート | ミドル |
| 香り | 重厚で深みのある花の香り |
ジャスミン精油の主な成分と期待できる効果
ジャスミン精油に含まれる主な成分には以下のようなものがあります。
酢酸ベンジル(ベンジルアセテート)
→ フルーティーで甘い香気をもつ成分。鎮静・抗不安作用が報告されています。
リナロール
→ リラックス作用、抗菌作用を持つモノテルペンアルコール。
インドール
→ ジャスミン特有の深みを与える成分で、感情を安定させる働きがあるとされています。
フィトール
→ 抗炎症・抗酸化作用を持つといわれます。
これらの成分の組み合わせが、神経の緊張をやわらげ、心身を穏やかに整える香りをつくり出しています。
◆ 主な成分

● 安息香酸ベンジル:5〜17%
● 酢酸ベンジル:7〜16%
● フィトール:6〜10%
● イソフィトール:1〜7%
● ジャスモン:3〜6%
● リナロール:1〜5%
● 酢酸フィチル:〜4%
● リノレン酸メチル:2〜4%
● ゲラニルリナロール:2〜3%
● α-ファルネセン:〜3%
● インドール:〜3%
● オイゲノール:〜2%
◆ 心と身体への効果

【心への効果】
・鎮静作用
・抗うつ作用
・抗ストレス作用
・不安や緊張感の軽減
・心の疲れを感じやすい女性や、人前で自信を失いやすい方に
【身体への効果】
・抗菌作用
・抗炎症作用
・鎮痛作用
・ホルモン調整作用
・子宮強壮作用
・通経作用
・分娩促進作用
・加温作用
・皮膚軟化作用
・催淫作用
・PMSや更年期の情緒変化などへのサポートに
・乾燥や老化によるくすみ、ハリ不足のケアに
ジャスミン精油とブレンドの相性が良い精油

【ハーブ系】
クラリセージ、スイート・マージョラム
【柑橘系(シトラス)】
オレンジ・スイート、グレープフルーツ、ベルガモット、マンダリン、レモン
【花系(フローラル)】
カモミール(ローマン、ジャーマン)、ゼラニウム、ネロリ、ラベンダー、ローズ
【樹木系(ウッディ)】
サイプレス、ジュニパー、ローズウッド
【樹脂系(バルサム)】
フランキンセンス
【スパイス系】
シナモン
【エキゾチック系(オリエンタル)】
イランイラン、サンダルウッド
ジャスミン精油は香りが非常に濃厚なため、全体のバランスを整える精油と組み合わせるのが基本です。
おすすめの組み合わせはこちら:
* ベルガモット × ジャスミン
→ 柑橘の爽やかさで香りに明るさをプラス。緊張をやわらげ、前向きな気持ちをサポートしてくれます。朝のリフレッシュや気分のリセットに。
* サンダルウッド × ジャスミン
→ ウッディーで落ち着いた香りが、ジャスミンの甘さを安定させます。感情をフラットにさせ、自信を与える香りです。
* ローズ × ジャスミン
→ 心の奥の悲しみや孤独をやさしく包み込む、癒しのバランスブレンドです。
* イランイラン × ジャスミン
→ 華やかで官能的なブレンド。デート前や夜のリラックスタイムにおすすめです。
おすすめのブレンドレシピと使い方
◆ 自己肯定感を高めるアロマスプレー
● ジャスミン:1滴
● ベルガモット:2滴
● オレンジ・スイート:3滴
● 無水エタノール:5ml
● 精製水:25ml
● 30ml スプレー容器
よく振って、朝出かける前に胸元へひと吹きすれば、気持ちが前向きに。
また、寝室やワークスペースにスプレーすれば、空気を清らかに保ちながら、穏やかな気分を促します。
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◆ フェイシャルオイル(夜のスキンケアに)
● ジャスミン:1滴
● アルガンオイル:10ml
● 10ml スポイト付きガラス遮光瓶
洗顔後、化粧水の後に1〜2滴を手に取り、顔全体になじませます。
乾燥やくすみをやわらげ、柔らかいツヤを与えます。
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◆ ホルモンバランスを整えるマッサージオイル
● ジャスミン:1滴
● クラリセージ:1滴
● アルガンオイル:10ml
● 10ml スポイト付きガラス遮光瓶
● ホホバオイル・クリア:10ml
下腹部や腰、足の付け根をやさしくマッサージ。
PMSや更年期のゆらぎ時期に心身を穏やかにしてくれます。
ジャスミン精油の禁忌、注意点
● 妊娠中・授乳中・敏感肌の方や、集中力を要するときの使用は避けましょう。
● 精油を直接肌につけるのはNG。必ず植物油で希釈(希釈濃度1%以下)しましょう。(要パッチテスト)。 「アロマオイルやアロマスプレーって、どのくらい精油を入れればいいの?」 アロマクラフトを始めてみたものの、希釈の濃度に迷う方は多いのではないでしょうか?精油はとてもパワフルな天然成分。 だからこそ、正 ...

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ジャスミンは、香りの中でも特に感情との結びつきが強い精油です。リラックスというよりは、感情を動かすタイプの香り。使う時期や心の状態によって、感じ方が変化することもあります。
そのため、初めて使用する場合はスプレーやディフューザーで空間芳香から試すのがおすすめです。少量でも十分に香りが広がり、心地よい余韻を楽しめます。
もし、もっとブレンドの奥深さや精油の組み合わせを学びたい方は、アロマテラピー検定用の書籍や精油セットを活用したり、通信講座を受講してみてはいかがでしょう。
精油を実際に手に取りながら学ぶことで、香りの理解がぐっと深まりますよ。
精油は医薬品ではないため、薬の代わりや治療を目的に使用することはできません。当ブログに掲載されているのは一般的な精油の効果・効能であり、使用した人の心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。とはいえ、精油の芳香成分は、心身の健康に良い影響をもたらすことがわかっています。精油を使う際は、ご自身の体調や体質に合わせて取り入れてみてください。



