「なんとなく体が重い」「むくみが取れにくい」「疲れが溜まりやすい」そんな不調に悩んでいませんか?
自宅で簡単にできるセルフリンパケアは、そんな日常の不快感をやわらげてくれる手軽なセルフメンテナンス。
この記事では、リンパケアの基本効果から、準備するもの、精油を使ったアロマブレンド、セルフケアの具体的なやり方までを徹底解説します。
▷ リンパケアの効果とは?
▷ リンパケアを始める前の準備&注意点
・準備するもの
・注意点
▷ リンパケアにおすすめのキャリアオイルは?
▷ リンパケアにおすすめのアロマブレンドレシピ
▷ セルフリンパケアのやり方【手順イラスト付き】
▷ リンパケアを行うと翌日だるくなる?対処法は?
・だるさの正体
・対処法
▷ まとめ
リンパケアの効果とは?
リンパケアとは、リンパの流れを促進することで、体内の老廃物や余分な水分を排出しやすくするボディケア法。主な効果は以下の通りです:
むくみ解消:足のむくみや顔のたるみがスッキリ。
冷え改善:血行促進により手足の冷えが緩和される。
疲労回復:老廃物の代謝が促進され、だるさ軽減。
肌の透明感アップ:血色のよい健やかな肌に導く。
リラックス効果:副交感神経が優位になり、ストレス緩和。
耳のまわり、首の付け根、脇の下、太ももの付け根付近で、風邪などの感染症にかかると、グリッとしたしこりがわかるくらい腫れて痛むことがありますが、これがリンパ節です。

リンパ節が病原体と戦っているか、この部分に老廃物や毒素が溜まっていると、腫れて痛むことがあります。
リンパ節とは、リンパ管が合流する部分にある豆状のもので、形も大きさも場所によって様々。これが全身におよそ800箇所あると言われています。
リンパは皮膚のすぐ下にあり、心臓のようなポンプ機能はないため、その流れはとてもゆるやか。力をこめず皮膚をなでるようにさするだけでも流れが良くなるので、ケア後の効果を実感しやすいんです。
リンパケアを始める前の準備&注意点

◆ 準備するもの
● 清潔なタオルや服
● キャリアオイル(ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなど)
● 精油(お好みで)
● 飲み水(ケア後に水分補給)
◆ 注意点
● 食後・発熱・妊娠中・生理中は控える。
● 飲酒後、体調が悪いとき、疲れがひどいときは控える。
● 皮膚トラブル(かぶれ、湿疹)がある部位は避ける。
● 使うキャリアオイル、または精油に対してアレルギーがないか確認するため、パッチテストを行う。
● 強くこすらず、優しくなでる程度でOK。
● 初心者は10〜15分程度で無理なく行う。
風邪のまっただ中でリンパケアをするのは、かえって風邪を悪化させる原因になります。
風邪の原因はウイルスですが、そのウイルスと戦っているのがリンパです。戦っている最中にリンパケアをすると、リンパの流れに乗ってウイルスまで全身に流れてしまい、症状が悪化することもあります。

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リンパケアにおすすめのキャリアオイルは?

オイルを使うことで手の滑りが良くなり、摩擦による肌トラブルを防ぎながらリンパの流れを促せます。
リンパケアで使うキャリアオイルは、ホホバオイルかスイートアーモンドオイルがおすすめ。
スイートアーモンドオイルは皮膚をやわらかくしたり、肌をしっとりさせてくれます。また、ビタミンやミネラルが豊富で、肌への吸収も優れています。
ホホバオイルには精製したものと未精製のものがありますが、精製されたホホバオイル(ホホバオイル・クリア)は、においがほとんどなく、精油の香りを邪魔しません。未精製のホホバオイルよりビタミンやミネラルは減りますが、アレルギーが起きづらいのがメリットです。
ホホバオイルもスイートアーモンドオイルも乾燥肌に対応し、アロマトリートメントやリンパケアでよく使用されています。
より軽いテクスチャーでベタつかないオイルが好みなら、グレープシードオイルも◯。
リンパケアにおすすめのアロマブレンドレシピ
全身のリンパケアを行う場合は、精油濃度が1〜2%になるように滴数を調整して作ります。
遮光瓶 「アロマオイルやアロマスプレーって、どのくらい精油を入れればいいの?」 アロマクラフトを始めてみたものの、希釈の濃度に迷う方は多いのではないでしょうか?精油はとてもパワフルな天然成分。 だからこそ、正 ...に、お好みのキャリアオイル30mlとブレンドレシピの精油を入れて、ふたをしてよく振り混ぜたら、マッサージオイルの完成です。
精油の正しい希釈濃度まとめ|アロマオイル・スプレー別の早見表つき
疲労回復&リラックスブレンド
* ラベンダー:2滴
* スイート・マージョラムorベルガモットFCF:2滴
* オレンジ・スイート:2滴
むくみケアブレンド
* ジュニパーベリー:2滴
* グレープフルーツ:3滴
* ゼラニウム:1滴
風邪予防ブレンド
* ティートリー:2滴
* ユーカリ・ラディアータ:4滴
* ラヴィンツァラ:2滴
だるさ解消ブレンド
* ローズマリー・カンファー:3滴
* ペパーミント:2滴
* レモンFCF:3滴
リンパケアに精油(エッセンシャルオイル)をプラスすると、香りの効能も取り入れることができます。アロマの香りは脳にダイレクトに届き、免疫機能を高めたり、心身をリラックスさせてくれるんです。キャリアオイルだけのトリートメントも良いですが、アロマとの相乗効果でより心地良い時間を過ごせますよ。

セルフリンパケアのやり方【手順イラスト付き】
今回ご紹介するセルフリンパケアは、10〜20分程度でできる簡単なものです。
リンパを流すときは、鎖骨 → 両腕 → お腹 → 足の付け根 → 両足の順番で進みます。
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1100円玉くらいの量のオイルを手に取り、手で温めてなじませたら、耳下から鎖骨に向けてゆっくりなで下ろします。
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2鎖骨を流すときは、鎖骨を人差し指と中指で挟むようにして、中心から肩先に向かって流します(10回)。

自分が気持ち良いと思う圧で流してみましょう。最後に鎖骨下のくぼみを数秒間やさしく押してください。
step
3100円玉くらいの量のオイルを手に取り、手で温めてなじませたら、腕全体にオイルを塗ります。
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4手のひらで、手首から肩に向かって流していきます(腕の内側・外側 各5〜10回)。

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5二の腕をギュッギュッとつかむようにしながら脇まで流していきます(5〜10回)。

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6100円玉くらいの量のオイルを手に取り、手で温めてなじませたら、お腹に塗ります。
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7少しだけ圧を加えながら、お腹を時計回りに流します(5〜10回)。

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8脇腹のお肉をおへその中心に集めるような気持ちで流します。これを左右交互に行います(各5〜10回)。

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9手のひらで、みぞおち辺りからおへその下に向かってゆっくり流します(10回)。

特にお腹には、たくさんのリンパが集まっています。お腹のリンパを流すことで、内蔵脂肪が燃えやすくなり、新たな脂肪がつきにくくなります。体の冷えや便秘解消にもおすすめです。
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10両手のひらで、足の付け根を矢印の方向に流します(5〜10回)。

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11500円玉くらいの量のオイルを手に取り、手で温めてなじませたら、脚全体に塗ります。左右どちらから始めてもOKです。

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12手のひらで足首から膝へ、ふくらはぎを包むようになで上げます(5〜10回)。

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13足首から膝裏まで、ゆっくりしぼるようにしながら流します(5〜10回)。

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14膝裏を握りこぶしで上下左右にグリグリします(5〜10回)。

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15膝裏を軽くプッシュし、両手のひらで膝から太ももの付け根に向かってなでるように流していきます(5〜10回)。

回数は目安です。むくみが気になる方や、物足りないと感じる方は、回数を増やして行ってみてください。
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リンパケア後、余分なオイルはティッシュや使い捨てのペーパータオル等で優しく押さえるようにしてふき取り、オイルがインナーや服につかないように気をつけてください。ついたまま放置すると、古くなった油のにおいになり、何度洗濯しても落ちません。

リンパケアを行うと翌日だるくなる?対処法は?

◆ だるさの正体
リンパケアを行うと、リンパの流れや血流が急激に促進され、体が老廃物の排出にエネルギーを使います。そのため、ケア中や直後は気持ちいいと感じても、翌日「だるい」「眠い」「頭が痛い」と感じることがあります。
これはもともと身体に溜まっていた老廃物や、風邪などでリンパと戦って死んだウイルスが、リンパケアによって体内を移動しているときにおこるものです。老廃物の量が多く、1度で排出できないときもまた体内を巡ることになるので、その間、一時的に体調が悪くなることがあります。
◆ 対処法
個人差はありますが、リンパケアを行ったあと、当日〜3日の間に不調があらわれた場合は、以下のように対処してください。
常温の水・白湯(さゆ)・ハーブティーなど水分をこまめに摂る。
→ 汗や尿と一緒に老廃物が出ていくので、体が軽くなり、スッキリして調子が良くなります。
お風呂は湯船にゆっくり浸かって汗を流す。
→ 体を温め、汗を出すことも老廃物排出とだるさからの回復を助けてくれます。

初めてリンパケアを行う場合は、いきなり1時間近く行うと、かえって調子を崩すことがあります。
時間をかけたリンパケアは、何度か回数をこなしてからのほうが良いです。
余談ですが・・・
Karisugiも初めてセルフリンパケアを行った翌日は、だるさとトイレの回数が多かったのを覚えています。
定期的にマッサージしていれば、そういうことはなくなりますが、期間が空くと同じことの繰り返しです。
あと、風邪が治ったあとにリンパケアを行うと、一時的ですが風邪をぶり返したのかと思うようなだるさを感じました。そんなときは水分をこまめにとってゆっくり休んでいます。
期間が空いたときや風邪のあとのリンパケアは、休日前に行ったほうがいいかもしれません。
まとめ
セルフリンパケアは、むくみや冷え、疲労感にアプローチできる優れたボディメンテナンス方法です。
アロマを取り入れることで、心身ともに癒される時間に変わります。
今だけじゃなく、この先の自分のために、美容や健康維持のセルフケアとして取り入れてみてはいかがでしょう。
精油は医薬品ではなく、リンパケアは医療行為ではないため、薬の代わりや治療を目的に使用することはできません。どこか病気があるときや、ガンの術後または病気が原因のむくみを改善する目的で行うものではありませんのでご注意ください。とはいえ、精油の芳香成分は、心身の健康に良い影響をもたらすことがわかっています。精油を使う際は、ご自身の体調や体質に合わせて取り入れてみてください。
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この記事を書いた人

主にアロマテラピーやCBDを用いたセルフケアに関する記事を発信。医療系、アロマテラピー、CBDの資格保持。人間の大敵「ストレス」を緩和する方法やアイテムを紹介している。ほかにも美容・健康、資格に関することなどのんびり更新中。