「自己肯定感」とは、自分に対して肯定的で、ネガティブな面も受け入れ、認めることができる人のことを指します。
ここでは、「自己肯定感が低い」を通り越してマイナスである方が読んだとき、過去の環境やトラウマなどが刺激されて、怒りや嫌な気分、苦しい気持ちなどネガティブな感情が思い起こされてつらいと思うので、「自己肯定感が低い原因」については触れません。
とはいえ、自己肯定感が低い人の特徴がわからないと、自分がどうなのか確認しようがないので、特徴をまとめました。
自己肯定感が低い人の5つの特徴
特徴1:何事にも消極的
何か始めようとしたとき、「どうせ自分にはできない」「失敗するに決まっている」と後ろ向きな思考が働き、行動に移せない。
特徴2:自分を受け入れられない
自分のいい面、悪い面ともに認められない。
自分に対し否定的なので、他人を褒めることも苦手。
特徴3:過去へのこだわりが強い
現在・未来より過去に固執している。
過去の失敗などを思い返すことが多く、前向きに物事を捉えたり考えたりできない。
特徴4:他人の目ばかり気にする
常に誰かと比較したり、自分がどう見られているかばかり気になって、心を消耗している。
特徴5:自分で決定できない
何かを決めるるとき、他人をアテにしたり、消極的な態度であることが多い。
マイナスの自己肯定感をちょっとだけ高める3つの方法
1. ポジティブな言葉をかけられたら、「そんなことないですよ」と謙遜せず、素直に「ありがとうございます」と返す練習をする
何もかも否定的にとらえてしまう時期にいるときは、こうした小さな積み重ねが1番です。
相手と仲良くなりたいか、仕事を円滑に進めるためにコミュニケーションの手段として褒めたりしますが、自己肯定感が低い方にとっては居心地が悪いものです。
いちいち褒め返すのも面倒だと思う方もいるだろうし、そういうやりとりが苦痛で、ますます他人を遠ざけてしまうこともあります。
無理に褒め返す必要はありません。
ただ、褒められたりポジティブな言葉をもらったら、「ありがとうございます」と言うクセをつけることから始めましょう。
2.「できない」「嫌い」という言葉を、「得意じゃない」「苦手」というように、少しだけぼかした言葉で言うクセをつける
直接的でネガティブな言葉は、自分自身に「自分はそうなんだ」と暗示をかけ追い詰めているようなもの。
「できない」のではなく、「得意じゃないだけ」
「嫌い」なのではなく、「ほかよりちょっと苦手なんだ」
と、言葉に出すだけでも、できる余地、好きになる余地が少しはあるのだと考え方が上向きになります。
3.「自分の望まないことはしない」を事(こと)あるごとに意識する
何か決めなくてはいけない場面において、「空気を読む」、「他人に合わせる」ことで、確かに無難な空間は作られるし、時と場合によってはそれが最善のときもあります。
自己肯定感が低い方の中には、相手が今何を望んでいるのか、どうして欲しいのかが何となくわかり、それに沿うような行動をとろうとする方がいます。
相手にとっては都合のいいことですが、自分自身はどうでしょう。
本当はやりたくないこと、避けたいことを率先してやろうとするのはとても立派な事ですが、自分だけが消耗する必要はないはずです。
自分の意見をはっきり言うのが難しいなら、はじめのうちは、「これは自分の望んでいることなのか」と自問自答するクセをつけて、その都度答えを出す練習をしてみてください。
だんだんと自分の気持ちを優先する思考と言動が身につき、「相手にとって都合のいい人」から卒業できます。
地道だけど確実に
よく、自己肯定感が低い人は、自分自身を抱きしめたり、褒めてあげたりするといいと言われますが、それで自己肯定感が高まるなら苦労はしません。
自分自身を少しも認めることができないのに、「よく頑張ってるよ!」「大丈夫!できるよ!」と、自分の肩や手をさすりながら言い続けても、余計シラけてしまいます。
自己肯定感を高めるのは、はっきり言って難しいです。
だから、何度も思考をポジティブな方向へ持っていく「クセをつける」反復練習が必要になります。
地道ですが、この積み重ねで自己肯定感が高まったり、また低くなったりを繰り返すうちに、少しずつ「ポジティブな言葉」も「ネガティブな自分」も受け入れられるようになっていきますよ。