強すぎる香りは逆効果?ストレス時におすすめの控えめアロマと使い方

鼻をつまむ女性

ストレスが溜まっているとき、「癒しがほしくてアロマを焚く」という方も多いですよね。ですが、実は強い香りはストレス状態の心や体にとって負担になることもあるのをご存じですか?

アロマの香りは気持ちを穏やかにしたり、リフレッシュさせてくれる心強いツールではありますが、ストレスが強いときほど“控えめな香り”にするのが良いとされています。

その理由をわかりやすく解説し、ストレスを感じるときにおすすめのアロマの香りと選び方のコツ、さらに香り控えめのアロマスプレーの作り方をご紹介します。気持ちをそっと整えたいときの参考にしてみてください。

 

ストレスが強いときは、控えめな香りが最適な理由

脳

1. 香りは脳に直接働きかける

アロマの香り成分は嗅覚を通じて、脳の大脳辺縁系(感情や記憶を司る部分)に直接届きます。心を落ち着かせる効果がある一方で、強すぎる香りは脳に刺激を与えすぎてしまうことも。

特にストレスがあるときは、すでに脳が多くの情報処理で疲れていたり緊張状態にあります。そこに強い香りの刺激が加わると、リラックスどころか余計に負担になる可能性があります。

Karisugi
甘い香りやウッディ系など、濃厚な香りは注意が必要です。

2. ストレス状態では嗅覚が敏感になっている

強いストレスを感じているとき、人間の体は「危険を察知するモード」になり、五感の感度が高まります。特に嗅覚は、古代から本能的に危険を察知する重要な感覚。

そのため、普段は心地よいと感じるアロマの香りも、強く感じすぎてしまったり、場合によっては不快に感じてしまうこともあります。

だからこそ、ストレスが強いときには「ふんわり控えめな香り」が適しています。

3.「香り疲れ」を起こすリスクも

強い香りを長時間嗅ぎ続けると、脳が香りの情報処理に疲れてしまう「香り疲れ」の状態になることがあります。

ストレス状態では特にこの負担が大きくなり、逆にイライラしたり、頭が重くなってしまうことも

穏やかで控えめな香りは副交感神経を優位にし、心と体をリラックス状態へ導いてくれます。

無理なく自然に気持ちを落ち着かせてくれるので、ストレスケアには「ほのかに香る」くらいがちょうど良いのです。

ストレスを感じるときにおすすめのアロマ精油5選

ストレス時におすすめのアロマ精油5選

ストレスが溜まっているときは、以下のような刺激が少なく、穏やかな香りの精油がおすすめです。 
 
1. ラベンダー【安心感とリラックスの定番】
穏やかでやさしいフローラルの香りは、緊張やイライラを和らげ、心地よい眠りにも誘ってくれます。控えめな香りでも効果大。初心者にもおすすめの精油です。 
 
2. オレンジ・スイート【気持ちを明るく軽やかに】
甘く爽やかな柑橘の香り。ストレスでふさぎこみそうな気持ちを、ふわっと明るくしてくれる効果があります。
同じく柑橘系精油のグレープフルーツやベルガモット、レモンの香りも精神的な疲れを癒し、エネルギーを与えてくれます。

3. カモミール・ローマン【穏やかな甘さで不安を和らげる】
青リンゴにも似た、ほんのり甘いハーブのような香り。不安や緊張を優しく包み込み、気持ちを落ち着かせてくれる精油です。

4. ヒノキ【森林浴のような安心感】
清々しいウッディな香り。まるで森の中にいるような安心感と癒しをもたらしてくれます。 
 
5. ペパーミント【ほんのり爽やかで気分をリセット】
スーッとする清涼感と軽やかさのある香り。控えめに使えば頭がすっきりリフレッシュ。気持ちを切り替えたいときにおすすめです。

香り選びのコツとおすすめの使い方

アロマ精油

1. 自分が「心地よい」と感じる香りを優先する

一般的におすすめされていても、自分が苦手だと感じる香りでは逆効果。

ストレスを感じているときは「好き嫌い」の感覚も敏感なので、無理に流行やおすすめに合わせず、自分が「好き」「落ち着く」と感じる香りを優先しましょう。


アロマテラピーのある暮らしを【フレーバーライフ】

2. 控えめに楽しめるアイテムを選ぶ

外出先や職場でも手軽に香りを楽しみたいときは、ロールオンタイプやアロマストーン、アロマミストをカバンに忍ばせておくと便利です。

ごく控えめに香るアイテムで、量や範囲を調整しやすく、自分だけの癒し空間をすぐに作れます。

ロールオンアロマ → 手首や耳の後ろなどにつけるとほんのり香る
アロマストーン → 机の上や枕元に置くだけで優しく香る
ミストタイプのアロマスプレー → 空間に1~2プッシュでふんわり香る

3. 重すぎず軽やかな香りを選ぶ

甘すぎたり濃厚な香りは、ストレスがあるときには負担になりがち。

フローラル系や柑橘系の軽やかな香り清涼感のあるハーブ系ウッディ系でも軽めのものを中心に選ぶと◎。

香りの強さも「ふんわり香る」「ほんのり漂う」程度がベスト。強すぎると感じたら、精油の量を減らしたり、使うアイテムを変えてみましょう。
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4. シンプルなブレンドや単品使いがおすすめ

ストレスがあるときには、複雑な香りよりシンプルな香りのほうが心地よく感じられます。

精油1本で使用するか、ブレンドするなら相性の良い香りを2〜3種類くらいまでにすると受け入れやすいです。

たとえば
・ラベンダー × オレンジ
・ヒノキ × ペパーミント など。

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このように、穏やか+爽やかを意識すると香りのバランスがよくなります。

香り控えめのアロマスプレー作り|ストレスケアにおすすめ

アロマスプレー

心身の疲労やストレス等で眠れなくなったり、体が緊張ですっかりこわばっているときは、強い匂いよりも控えめな香りのほうがリラックスに効果的です。

ここからは、香り控えめのアロマスプレーの作り方と、オリジナルブレンドレシピを紹介していきます。

材料

● 30mlスプレーボトル(遮光ガラス製のもの)

無水エタノール:5ml

精製水:25cc

● 精油:合計6〜9滴

アロマスプレーの作り方、使い方

step
1
スプレーボトルに無水エタノールを入れる。

step
2
1に精油を垂らし、左右に軽く振り混ぜる。

Karisugi
お好きなブレンドレシピをお試しください。
 

ブレンドレシピ1

〜におい対策にも○〜 

オレンジ・スイート:2滴

ペパーミント:4滴

グレープフルーツorレモンFCF:3滴

 

ブレンドレシピ2

〜疲れやストレスに〜 

ゼラニウムorローズウッド:1滴

ベルガモットFCF:3滴

ラベンダー:5滴

 

ブレンドレシピ3

〜リラックスしたいときに〜

オレンジ・スイート:5滴

ベルガモットFCForカモミール・ローマン:2滴

ラベンダー:2滴

step
3
2に精製水またはミネラルウォーターを入れる。

step
4
ふたをしめて上下によく振り混ぜれば完成!

作ってすぐ使うより、2〜3日置いて香りをなじませてから使うことをおすすめします。

精油が分離しやすいので、使う前によく振ってください

作ったアロマスプレーは直射日光の当たらない場所に保管し、2週間〜1ヶ月以内に使い切りましょう。

空間に、リネンに、マスクに、アロマスプレーをシュッと吹きかけると、甘く爽やかな香りが広がって、何度も深呼吸してしまいます。

深呼吸を繰り返すことで、不安やストレスにより無意識のうちにこわばっていた体の筋肉が緩み、リラックス&リフレッシュできますよ。
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まとめ

ストレスが溜まっているときほど、やさしく控えめなアロマの香りが心と体を癒してくれます。

アロマの効果を最大限に活かすためにも、「強い香り=癒し」ではないことを覚えておきましょう。

アロマは量や種類を工夫すれば、自分にとっての「ちょうどいい」を見つけることができます。ぜひ無理のない範囲で楽しんでみてくださいね。 
 

今回ご紹介した材料

※ 精油(エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
精油は医薬品ではないため、薬の代わりや治療を目的に使用することはできません。当ブログに掲載されているのは一般的な精油の効果・効能であり、使用した人の心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。とはいえ、精油の芳香成分は、心身の健康に良い影響をもたらすことがわかっています。精油を使う際は、ご自身の体調や体質に合わせて取り入れてみてください。
 

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この記事を書いた人Karisugi
主にアロマテラピーやCBDを用いたセルフケアに関する記事を発信。医療系、アロマテラピー、CBDの資格保持。人間の大敵「ストレス」を緩和する方法やアイテムを紹介している。ほかにも美容・健康、資格に関することなどのんびり更新中。

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