口内炎や口角炎、繰り返す前に。アロマ精油で清潔&鎮静ケア

口内炎や口角炎、繰り返す前に。アロマ精油で清潔&鎮静ケア

「食事のたびにピリッとしみる」「話すときに唇の端が切れて痛い…」

多くの人が経験する「口内炎」や「口角炎」ですが、軽度の場合、市販薬に頼らず自然に治したいという声も少なくありません。

そんなとき注目されているのが、抗菌・抗炎症・鎮静作用があり、皮膚修復に優れたアロマ精油を使ったケア。

特に、精油の中には口腔粘膜への使用に向いている種類があり、適切に希釈することで安全に使うことが可能です。

この記事では、口内炎・口角炎に適した精油と、家庭でできる活用法(ジェル・スプレー・パック)をご紹介します。

 

口内炎・口角炎とは?|原因と症状の基本知識

口の中がしみる・痛む——そんな症状が出たとき、口内炎口角炎の可能性があります。
どちらもよくあるトラブルですが、原因や対処法が異なるため、まずは違いを正しく知っておくことが大切です。

◆ 口内炎の主なタイプと原因

口内炎や口角炎、繰り返す前に。アロマ精油で清潔&鎮静ケア

口内炎とは、口の中の粘膜にできる炎症やただれの総称です。
もっとも一般的なのは「アフタ性口内炎」と呼ばれるタイプで、白くて小さな潰瘍ができ、食事や会話でしみる・痛いなどの症状が出ます。

主な原因

疲労・ストレス:免疫力の低下で炎症が起こりやすくなります。
栄養不足:特にビタミンB2・B6・鉄分不足が関係しています。
口内の物理的刺激:頬を噛んだ、合わない歯科治療、硬い食べ物など。
ホルモンバランスの変化:生理前や妊娠中にも起こりやすくなります。
ウイルス・細菌・真菌感染:単純ヘルペスやカンジダなどによるものも。

◆ 口角炎の原因とケアポイント

口内炎や口角炎、繰り返す前に。アロマ精油で清潔&鎮静ケア

口角炎は、口の端(口角)に起きる炎症で、パリッと割れる・出血する・赤くただれるなどの症状が見られます。
食事やあくびで口を開けるとピリッと痛みが走るのが特徴です。

主な原因

ビタミンB群や鉄の不足:粘膜が弱くなり、裂けやすくなります。
乾燥や唾液の刺激:マスク・口呼吸・よだれの刺激など。
免疫力低下:疲れや睡眠不足、体調不良時に起こりやすいです。
カンジダ(真菌)感染:とくに繰り返す場合は要注意。
義歯やマスクによる摩擦:接触刺激が原因になることも。

口内炎・口角炎に共通するケアのポイントは?

* 清潔を保つ(うがい・口腔洗浄)。
* 栄養と休養をしっかりとる。
* 抗菌・抗炎症作用のあるアロマ精油でサポートケアも可能(例:ティートリー、ラベンダー、ミルラ など)。

口内炎・口角炎におすすめの精油10選

精油名作用特徴おすすめ使用法

ティートリー
抗菌、抗ウイルス、抗炎症粘膜への適応例も多く、感染性の口内
炎(ヘルペス含む)にも有効。
マウススプレー
コットン湿布

マヌカ
抗菌、抗真菌、免疫調整、
創傷修復
ティートリーよりもマイルドで、ヘル
ペスや粘膜系のトラブルにも◎。傷つ
いた粘膜の再生をサポートし、潤いを
保つ。
口腔用ジェル
唇用バーム

クローブ
抗菌、抗真菌、抗ウイルス麻酔作用があり、歯科・口腔領域で局
所的に使用することも。
マウススプレー
キャリアオイルに希釈
し塗布

ミルラ
抗炎症、殺菌、創傷修復、
保湿、収れん
独特な香りであるものの、抗炎症や粘
膜修復に優れる。
唇の外側ケアクリーム
マウススプレー
マウスウォッシュ

ローレル
抗炎症、抗菌抗炎症、創傷治癒に優れ、口内炎に最
適。
唇の外側ケアクリーム
マウススプレー

フランキンセンス
粘膜修復、抗炎症、鎮静、
免疫サポート
傷の修復を促進し、再発しやすい口内
炎の予防にも◎。
アロエベラジェルに混
ぜてパック

スパイクラベンダー
抗炎症、抗真菌、免疫刺激瘢痕(はんこん)形成作用に優れ、麻酔
作用もあり、口内炎に◎。
マウスウォッシュ
キャリアオイルに希釈
し塗布

ラベンダー
抗炎症、鎮静、抗菌、細胞
修復
痛みと炎症に優しく働きかける万能精
油。敏感な粘膜にも安心して使える。
うがい液や唇バームの
ベースに

ローズウッド
抗炎症、皮膚再生、鎮静、
抗菌
優しい香りと肌への親和性が高く、口
角炎などの皮膚トラブルに最適。
唇の外側ケアクリーム
マウスウォッシュ

セージ
抗菌、抗真菌、収れん口内炎など粘膜の炎症のほか、喉の痛
みがあるときにも◎。
マウスウォッシュ

口内炎・口角炎へのアロマケア|ブレンド例&使い方

口内炎や口角炎へのアロマ精油の使い方は、「粘膜にやさしく、患部を清潔に保つ」ことがポイントです。ここでは3つの代表的な方法をご紹介します。

精油を使ったケアは即効性よりも“じわじわ整える”イメージが大切です。痛みがひどいときは無理せず、症状に合わせた使い分けをしていきましょう。
Karisugi

◆ レシピ1|マウスウォッシュやうがい用希釈ブレンド

口内炎・口角炎へのアロマケア|ブレンド例&使い方

痛みが広範囲にある場合や、口腔内の清潔を保ちたいときには、スプレーやうがい液としての使用が効果的です。

うがい用ブレンド例

* ローレル精油 or クローブ精油:1滴
* ぬるま湯:100ml
* 塩(天然塩):小さじ1/4
* 無水エタノール:1ml(精油の希釈用)
→ コップに上記材料を入れてよくかき混ぜてから口に含み、マウスウォッシュのようにゆすぐ。
※ 飲み込まないよう注意。

マウススプレー(30ml分)

* 精製水:25ml
* グリセリン:5ml
* 精油:マヌカ3滴+フランキンセンス2滴+セージ1滴
30mlスプレーボトルに上記材料を入れて、蓋をしてよく振り混ぜ、口内に1〜2プッシュする。
※ 使用前に毎回よく振る。
※ 口角炎には外用スプレーとしても◎。
※ 冷蔵庫保管、1週間以内に使い切る。

◆ レシピ2|口角炎向けアロマジェル(日中のケア)

【材料(10ml分)】
* アロエベラジェル:10g
* お好きな精油:1滴

【使い方】
清潔な綿棒で適量とり、痛む部位に塗布。さっぱりした使用感が好きな方におすすめ。
※ 口の中には使いません。

◆ レシピ3|口角炎向けリップバーム(夜用ケア)

【材料(10g分)】
* シアバター:8g
* ホホバオイル・クリア:2g
* 精油:スパイクラベンダー or ミルラ:1滴

【使い方】
夜寝る前に唇の端に薄く塗る。荒れがひどいときは、ラップで1〜2分軽くパック。

安全に使うための注意点

原液使用はNG。必ず希釈する

使用前にパッチテストを行う

妊娠中・授乳中の使用精油に注意する

まとめ|“治す”だけじゃなく“整える”ケア習慣へ

口内炎や口角炎は、食生活・ストレス・免疫低下など、体全体のバランスの乱れが影響しています。

だからこそ、精油の抗菌作用や鎮静効果だけでなく、香りによるストレスケアや自律神経の調整作用がとても役立ちます。

* 薬に頼りすぎたくないときの選択肢に
* 治すだけでなく再発予防にもアプローチしたい方に
* 日々のケア習慣に、香りで整えるリズムを加えたい方に

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※ 精油(エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
精油は医薬品ではないため、薬の代わりや治療を目的に使用することはできません。当ブログに掲載されているのは一般的な精油の効果・効能であり、使用した人の心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。とはいえ、精油の芳香成分は、心身の健康に良い影響をもたらすことがわかっています。精油を使う際は、ご自身の体調や体質に合わせて取り入れてみてください。

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この記事を書いた人Karisugi
主にアロマテラピーやCBDを用いたセルフケアに関する記事を発信。医療系、アロマテラピー、CBDの資格保持。人間の大敵「ストレス」を緩和する方法やアイテムを紹介している。ほかにも美容・健康、資格に関することなどのんびり更新中。

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