寒くなると、なぜか「甘い香り」が恋しくなりませんか?
それは、冷えや乾燥で心身がちょっぴり疲れ気味になっているサインかもしれません。
香水やアロマ、リップクリームやキャンドルなど、香りのある小物は、日常に小さな幸福感を運んでくれる存在。
今回は、“甘い香りで満たされる冬時間”をテーマに、アイテム別におすすめをご紹介します。
▷ なぜ冬に「甘いもの」や「甘い香り」が欲しくなるの?
・心と体が“安心感”を求めている
・体を温めたり、エネルギーが必要
・「香りと記憶」も関係している
▷ 甘い香りの「香水」|冬に纏いたいおすすめ3選
・ジルスチュアート ヴァニラ ラスト
・トムフォード タバコ・バニラ
・モンタル/チョコレートグリーディー
・冬ならではの香水の纏い方
▷ 甘い香りの「アロマ&ディフューザー」|お部屋時間が癒しの空間に
・精油&ブレンド例
・おすすめの使い方
・注意点|安心してアロマを楽しむために
▷ キャンドルで楽しむ甘い香り|灯りと香りの癒し効果
・dadaz アロマキャンドル
・火を使わないキャンドルも◎
▷ リップケアも香りで楽しむ|甘い香りのリップバーム
・デイリーディライト リップバーム バニラ
▷ まとめ|香りで満たす、甘くてあたたかな冬
なぜ冬に「甘いもの」や「甘い香り」が欲しくなるの?

冬になると、なぜか甘いものや香りに惹かれることはありませんか?
これは単なる気分の問題ではなく、心と体が発する自然なサインなのです。
ここでは、冬に“甘いものや甘い香り”を求める理由を、3つの視点から解説します。
◆ 心と体が“安心感”を求めている
気温が下がり、日照時間も短くなる冬は、身体が冷えるだけでなく、心もやや不安定になりがちです。特に副交感神経が働きにくくなり、自律神経のバランスが乱れやすくなるため、リラックスや安心を求める気持ちが強まります。
そんなとき、私たちが自然と手に取ってしまうのが「甘い香り」。
脳科学の専門家、生塩(おしお)研一さんによると、
「甘いものを食べるとその瞬間に気分が良くなりますよね。そのメカニズムはこうです。
まず、舌の味蕾が甘み成分を感知して、その情報が神経を通って脳に送られ、脳の一次味覚野が甘いと感じ、眼窩前頭皮質が美味しい感覚を引き起こします。すると『β-エンドルフィン』という多幸感をもたらすモルヒネに似た脳内物質が分泌されて気分がよくなります。冬の落ち込みやすい気分を上げるために、β-エンドルフィンを出そうとして、甘いものを食べたくなるのかもしれません」
出典・引用:冬に甘いものが食べたくなるのはどうして?脳科学の専門家に聞いてみた
バニラやココナッツ、キャラメル、ハチミツのような甘い香りもまた、ぬくもりや安心感を与えてくれますが、これは脳が「心地よい」と感ている証拠なのです。
◆ 体を温めたり、エネルギーが必要
ケーキやチョコレート、コーラなど、甘くて美味しい食べ物や飲み物の中には、脂質と炭水化物(糖分)が多く含まれています。
寒いと人間の体もそれに適応しないといけないので、体を温めようとします。この、温めようとするときに必要な栄養素が、脂質と炭水化物(糖分)。
甘いものはエネルギー変換が早いため、寒い季節は自然と欲しくなってしまうのです。
◆「香りと記憶」も関係している

甘いものを食べたり飲んだりするのは、どちらかといえば夏より冬のほうが多いですよね。冬にはクリスマスケーキや、バレンタイン、こたつでアイスなど、甘いものをとる機会が多く、食べたときの満足感や幸せな気分が記憶に残ります。
自分の好きな甘い香りをかいだときの幸福感は、こうした記憶との結びつきも関係しているのかもしれません。
パブロフの犬ではありませんが、柑橘系の香りをかぐと子供時代の元気いっぱいだった頃を思い出したり、白檀の香りをかいだときはお寺の厳かで落ち着いた感じを思い出したりします。こうしてみると、甘いものに限らず、「香りと記憶」は深い関係があるんですね。
寒さでなんとなく心もとなくなったときは、甘い食べ物だけじゃなく、バニラやチョコレートのような甘い香りを使って幸せ気分を感じてみるのも良いかもしれません。
甘い香りの「香水」|冬に纏いたいおすすめ3選

寒さが増す冬、コートの中やマフラーの奥からふわりと漂う甘い香りは、まるで“香りのマフラー”のように私たちを包み込んでくれます。
香水の甘さが重たくならず、深みやぬくもりとして心地よく広がるのは、空気が乾いている冬ならではの楽しみ方。
ここでは、冬にこそまといたい「甘さ」にフォーカスしたバニラ系とチョコ系香水をご紹介します。
◆ ジルスチュアート/ヴァニラ ラスト オードパルファン
〜王道のこっくりバニラの香り〜
「ザ・バニラ」といえばこれ。安定の人気を誇る『ジルスチュアート ヴァニラ ラスト オードパルファン』
純粋なバニラの香りが楽しめて、最初から最後までバニラの香りが主張するので、バニラ好きにはたまらない香水です。
◆ トムフォード/タバコ・バニラ オードパルファム スプレィ
〜タバコとバニラの、甘いだけじゃない大人な香り〜
『トムフォード タバコ・バニラ オードパルファム スプレィ』は、「タバコ」とありますが、タバコくさいわけではありません。
「大人・上質・紳士」というキーワードがピッタリな深みのある香りです。
これをまとった男性とすれ違ったら、ちょっと振り返ってどんな人か確認するかもしれません(笑)。もちろん女性がつけても◎。体温が高めの人のほうが、香りが引き立つような気がします。
◆ モンタル/チョコレートグリーディー オードパルファム
お菓子のようなチョコ感を感じられるのが『モンタル チョコレートグリーディー オードパルファム』の香水。
ビターすぎず、甘すぎないチョコレートの香水は単品で使うのも良いのですが、バニラと重ねづけするとチョコバニラに、ペパーミントと重ねづけするとチョコミントに、それぞれ違う印象の香りを楽しむことができます。
◆ 香水の使い方・選び方のポイント|冬ならではの纏い方

冬は汗をかきにくく香りが長持ちしやすいため、「香りすぎ」に注意したい季節。
香水は“ふとした瞬間に香る”くらいが好印象です。
香水のつけ方
● 肌に直接つける場合は、体温の高い場所(首元・腰・ひざ裏など)がおすすめ。
● ウールのストールやコートの裏地に、直接ではなく“空中にひと吹き→くぐらせる”のも◎。
選び方のヒント
● 日常使い→オードトワレ
→ 軽やかで気軽に使えるタイプ。
● 特別な日や香りを長く楽しみたい→オードパルファム
→ 濃度が高く、香りが長く持続。
甘い香りの「アロマ&ディフューザー」|お部屋時間が癒しの空間に

冷たい空気が肌に触れる季節。
家に帰るとふわっと広がる甘い香りに、心も体もふっとほどける…
そんな瞬間が、冬のアロマの大きな魅力です。
甘い香りのアロマは、安心感や幸福感を呼び起こし、自律神経のバランスも整えてくれると言われています。
一日の終わりや週末のリラックスタイムに、お部屋を「自分だけの癒し空間」へと変えてくれる心強い味方です。
◆ おすすめの甘い香り|精油&ブレンド例
自然由来のエッセンシャルオイル(精油)には、甘くやさしい香りをもつものがいくつかあります。
ここでは、冬の癒しにぴったりな甘い香りと、ブレンドのアイデアをご紹介します。
甘い香りの代表的な精油
● バニラAbs.
とろけるような甘さで安心感を誘う香り。甘い香りの代表格。
● ベンゾイン(安息香)
バニラに似た、少しスモーキーであたたかみのある香り。緊張を和らげたい時に◎。
● オレンジ・スイート
フルーティーで明るく甘い香り。気持ちを前向きに整える作用も。
● イランイラン
華やかで濃厚な甘さ。女性らしさを高めたい時、ムードを演出したい時に。
ブレンド例|甘くてほっとする香りを演出
● バニラ × オレンジスイート
まるでホットミルクティーやカスタードプリンのような、やさしく温かな甘さ。
● ベンゾイン × ラベンダー
甘さに落ち着きをプラス。夜のリラックスタイムにおすすめ。
● イランイラン × ベルガモット × バニラ
少し大人っぽく、ロマンティックな雰囲気に。
どれも2〜3種を組み合わせるだけで、深みのある香りの世界が広がります。
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◆ おすすめの使い方|シーンに合わせて香らせる
香りを楽しむ方法は、生活スタイルや時間帯によって選ぶのがおすすめです。
● 超音波ディフューザー
水と精油を入れてミスト状に香りを拡散。リビングや寝室に◎。
→ 加湿もできて冬にうれしい。
● ティーライトキャンドル式アロマポット アロマを楽しむためのアイテム「ワックスメルト」や「アロマオイル」。その香りを引き立てるのに欠かせないのが「アロマウォーマー」です。 だけど、ウォーマーには種類があり、「どれを選べばいいの?」と迷ってし ...
キャンドルの熱で香りをじんわり拡げるタイプ。
→ 夜の読書時間や静かな時間のおともにぴったり。
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● アロマストーン・アロマウッド 香りのある暮らしに憧れるけど、アロマディフューザーやキャンドルは「火を使うのが心配」「置き場所に困る」…そんな方にぴったりなのがアロマストーン。 火も電気も使わず、優しい香りと可愛いデザインで、おうち ...
火も電気も使わずに、自然に香りが広がるナチュラルディフューザー。
→ 玄関やデスク、ベッドサイドにおすすめ。気軽に香りを楽しみたい方に。
初心者でも簡単♪ アロマストーンの使い方、注意点【おすすめアイテムも紹介】

◆ 注意点|安心してアロマを楽しむために
香りは癒しになりますが、精油は「濃縮された植物の力」でもあるため、正しく使うことが大切です。
ペットや小さなお子さんがいるご家庭では…
・猫や犬にとって精油は有害な場合があるため、使用前に必ず安全性を確認しましょう。 室内でペットと一緒に暮らしていると、「なんだか部屋のにおいが気になる…」と感じたことはありませんか? 毎日お世話していても、ペット特有の体臭やトイレ臭、生活臭は自然と蓄積されてしまうもの。 だけど市販 ...
・子どものいる部屋では、芳香の時間を短めに&低濃度で使用するのが安心です。
ペットのにおい対策に!安心して使えるアロマ製品10選【精油の使い方・注意点も解説】
使用量に注意
・ディフューザー使用時は、精油3~5滴が目安 ストレスが溜まっているとき、「癒しがほしくてアロマを焚く」という方も多いですよね。ですが、実は強い香りはストレス状態の心や体にとって負担になることもあるのをご存じですか? アロマの香りは気持ちを穏やか ...
・香りが強すぎると逆に疲れてしまうことも。「香るか香らないか」くらいがちょうどいいと覚えておきましょう。
強すぎる香りは逆効果?ストレス時におすすめの控えめアロマと使い方
キャンドルで楽しむ甘い香り|灯りと香りの癒し効果

パチッ…と芯が灯る音とともに、じんわりと広がるやさしい甘い香り。
キャンドルは「視覚」「嗅覚」「空間の静けさ」を通して、私たちの心をゆっくりとほどいてくれるアイテムです。
とくに寒い季節には、ぬくもりのある甘い香りと炎のゆらぎが、心身に深いリラックスをもたらしてくれます。
気温が下がり、自然とおうち時間が増える冬。
キャンドルを取り入れて、“香りと灯り”の癒し時間を始めてみませんか?
◆ dadaz アロマキャンドル
dadazアロマキャンドルは、12種類の香りから選べるアロマキャンドル。炎のゆらぎとほのかな甘い香りに癒されます。
キャンドルが燃え尽きたら、グラスは小物入れとして使えます。自作のアロマキャンドル作りに再利用しても良いですね。
グラス入りで蓋がついているのでお手入れもしやすいです。シンプルで温かみがあるデザインは、どこに置いても馴染みます。手に取りやすい価格なので、お試しにも○。
◆ 香りをもっと気軽に|火を使わないアイテムも◎
● ワックスメルト:香り付きのロウを温めて香らせるアイテム。電気ウォーマーと併用で安全性も高い。置いておくだけでもほのかに香る。
● アロマワックスサシェ:置くだけでふんわり香る。火を使わないのでギフトにも人気。

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リップケアも香りで楽しむ|甘い香りのリップバーム

寒い季節、ふと感じる唇の乾き。
外気の冷たさや室内の暖房によって、唇は思っている以上に乾燥しています。
そんな冬の必需品といえば、リップバーム。でも、保湿だけじゃなく「香り」まで楽しめたら、気分も上がりませんか?
ほんのり甘い香りのリップバームは、使うたびに心をやさしく癒してくれる存在。朝の準備や外出先での塗り直しも、ひとつの“小さなご褒美時間”に変わります。
◆ デイリーディライト リップバーム バニラ
『デイリーディライト リップバーム バニラ』は、リピーターが多い人気の香りです。濃厚なバニラの香りですが、気分が悪くなるような甘ったるさはありません。
指にとって付けなければいけませんが、残ったら指先・爪にも塗れるので乾燥対策にもなります。
まとめ|香りで満たす、甘くてあたたかな冬
冬は、自分の心と体を労わる季節。
香りのチカラを借りて、“ほっと一息つける時間”を作ってみませんか?
ふんわり甘い香りに包まれた時間は、気分までやさしく整えてくれるはずです。
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この記事を書いた人

主にアロマテラピーやCBDを用いたセルフケアに関する記事を発信。医療系、アロマテラピー、CBDの資格保持。人間の大敵「ストレス」を緩和する方法やアイテムを紹介している。ほかにも美容・健康、資格に関することなどのんびり更新中。