メディカルアロマ

「ハッカ油」と精油の「薄荷(ハッカ)」「ペパーミント」の違い、注意点

    「ハッカ油」と精油の「薄荷(ハッカ)」「ペパーミント」の違い、注意点

     
    ハッカ油はドラッグストアでも売られているので、アロマテラピーで使われる精油と違い、手に入りやすいですよね。 
     
    「掃除や虫除けに」、「お風呂に」とすすめられますが、精油と同じように使っていいものなのか、注意点はあるのか、よく知らないまま使っていませんか? 
     
    ハッカ油は食品添加物のほか、アロマテラピーとしても使われています。 
     
    精油の薄荷(ハッカ)やペパーミントとどんな違いがあるのか、1つずつ見ていきましょう。 

     

     

    「ハッカ油」と精油の「薄荷」、「ペパーミント」の違い

    「ハッカ油」と精油の「薄荷(ハッカ)」「ペパーミント」の違い、注意点

    ハッカ油は「医薬品」扱い、精油は日本では「雑貨」扱いです。ここだけでもだいぶ違いますね。 
     
    ハッカ油は皮膚や粘膜への刺激が強いので、全身のオイルトリートメントには使いません。 
     
    ただし、使い方次第でアロマテラピーのように、芳香浴や掃除、消臭、虫除けスプレー、部分的にならかゆみ止めや冷湿布として使えます。 

     
     

    ハッカ油

     

    ◎ l-メントール約70〜90%で、精油の「薄荷」や「ペパーミント」よりもメントールを多く含みます。 

     

    ◎「食品添加物」の表示があるハッカ油は、お菓子や紅茶の香りづけにも使えます。 

    ◎ 精油は「雑貨」ですが、ハッカ油は「医薬品」扱いです。 
     

    ハッカ油の定義

    ハッカMentha arvensis Linné var. piperascens Malinvaud (Labiatae)の地上部を水蒸気蒸留して得た油を冷却し、固形分を除去した精油。 

    本品は定量するとき、メントール(C10H20O:156.27) 30.0%以上を含む。

    参照:日本薬局方

     
     
     

    薄荷精油

     

    ● 学名:Mentha arvensis 

    ● 科名:シソ科 

    ● 抽出方法:水蒸気蒸留法

    ● 抽出部:全草 

    ● 原産国:日本 

    ● 香り:甘すぎない、スッキリとしたメントールの香りです。 

    ● 成分:l-メントール約50〜65%。 

    アロマテラピーで使用されます。 

    食べられません。 
     
     

    ペパーミント精油

     

    ● 学名:Mentha piperita 

    ● 科名:シソ科 

    ● 抽出方法:水蒸気蒸留法

    ● 抽出部:全草 

    ● 原産国:フランス 

    ● 香り:薄荷よりは甘い爽やかなミントの香りです。 

    ● 成分:l-メントール約30〜50%。 

    アロマテラピーで使用されます。 

    食べられません。 
     

    薄荷(ハッカ)とペパーミントの違いは、同じMentha属ですが、精油の元となる植物自体が違います
    薄荷(ハッカ)やペパーミントのスッとしたクールな香りは、メントールという成分によるものです。
    Karisugi

    「薄荷」から「ハッカ油」になるまで

    「ハッカ油」と精油の「薄荷(ハッカ)」「ペパーミント」の違い、注意点

    ハッカ油の原料「アルベンシスミント」が「精油の薄荷」→「薄荷脳」→「ハッカ油」になるまでの流れを簡単にご紹介します。 
     
    「ハッカ油」と「薄荷(ハッカ)」の違いがわかりますよ。 
     

    step
    1
    ハッカの全草を水蒸気蒸留法で抽出

    ここで精油「薄荷」が採れる 
     

    step
    2
    抽出した油を冷却して再結晶

    冷却してできたメントール成分の結晶が「薄荷脳 

    ほぼメントール成分でできており、湿布などの医薬品、食品、化粧品にも使われています。 
     

    step
    3
    さらに薄荷脳を取り除く

    ここで「ハッカ油」が採れる 
     

    ステップ1のように水蒸気蒸留して得られたものが「精油の薄荷」ですね。
    ステップ2からの、【冷却してさらに薄荷脳を取り除】くといった工程を経ているハッカ油は、メントールのスキッとした香りがより際立っています。
    Karisugi

    「ハッカ油」と精油の「薄荷(ハッカ)」「ペパーミント」の注意点

    「ハッカ油」と精油の「薄荷(ハッカ)」「ペパーミント」の違い、注意点

    注意!!

    原液のまま肌につけないようにしましょう。 

    パッチテストをして肌に異常がないか確認してから使いましょう。 

    アロマバスや部分的に塗る場合は、ホホバオイルなどと混ぜて使いましょう。 

    刺激が強いので、敏感肌など肌が弱い方は、混ぜて使う場合であっても量を少なめにしましょう。 

    妊産婦、乳幼児、てんかんの方は使用を控えましょう。 

    目の近くや粘膜には使わないようにしましょう。 

     

     

    まとめ

    ハッカ油は医薬品扱い、薄荷やペパーミント精油は雑貨扱いというのも違いの1つです。 
     
    また、食品添加物としてのハッカ油は香りづけなどに使えますが、薄荷やペパーミントは食べられません。 
     
    ハッカ油、薄荷、ペパーミント共通の注意点は、 

    使う前に必ずパッチテストをして、肌に異常がないか確認すること。 

    原液で使用しないこと。 

    皮膚や粘膜への刺激が強いので、敏感肌の人は全身のオイルトリートメントに使わないこと。 

    です。 

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