CBDオイルを調べていると、
・テルペン配合
・植物成分を丸ごと使用
・アントラージュ効果が期待できる
といった言葉を見かけることがあります。
でも、CBD初心者にとっては、
「テルペンって何?」
「入っているとCBDを実感しやすいの?」
「アントラージュ効果って本当にあるの?」
と、少しわかりにくいですよね。
先に結論をいうと、テルペンとCBDなどの植物成分が組み合わさることで、単独とは異なる働きが生じる可能性は研究されています。
ただし、現時点では、「テルペンが入っていればCBDの働きが強くなる」「市販のCBD製品ならアントラージュ効果を確実に得られる」とまでは言えません。
この記事では、テルペンとは何なのか、アントラージュ効果とは何なのか、そして現在どこまで分かっているのかを、できるだけシンプルに整理します。
1. まず結論|CBDのアントラージュ効果は「ある」とは言い切れない
2. テルペンとは?
3. アントラージュ効果とは?
4. では、アントラージュ効果は本当にあるの?
5.「テルペン入り=CBDが強い」とはいえない
6. アイソレートやブロードスペクトラムならテルペンは入っている?
7. CBD製品のテルペンはどう確認すればいい?
8. 精油をCBDオイルに混ぜてもいい?
9. まとめ
まず結論|CBDのアントラージュ効果は「ある」とは言い切れない
アントラージュ効果は、CBDなどのカンナビノイドとテルペンなどの植物成分が一緒に存在することで、1つの成分だけを使った場合とは異なる反応が起こる可能性を示した考え方です。

ただし、「異なる反応」が必ず「より強い反応」になるわけではありません。
成分の組み合わせによっては、
・それぞれの働きが足し合わされる
・一方がもう一方を補う
・ほとんど変化しない
・一方の働きが弱まる
といった可能性も考えられています。
実際に、テルペンとカンナビノイドの関係については、細胞・動物・人を対象とした研究があります。
しかし、研究によって結果は一致していません。
そのため現時点では、
「アントラージュ効果という考え方は研究されている。でも、テルペンを加えればCBDの働きが強くなるとまでは確認されていない」
と考えるのがわかりやすいでしょう。
テルペンとは?
テルペンとは、植物の香りや風味に関係する成分の一群です。
大麻草だけに含まれる特別な成分ではなく、レモン、ラベンダー、松、黒コショウなど、身近な植物にも含まれています。
精油にもさまざまな香り成分が含まれており、その中にはテルペンもあります。
CBD製品では、テルペンが次のような形で含まれることがあります。
・大麻草の抽出物に由来するもの
・ほかの植物から取り出して加えたもの
・香りや風味を整えるために配合されたもの
ただし、植物らしい香りがする=テルペンが多いとは限りません。
天然香料、合成香料、植物エキス、ベースオイルなどによって香りがつけられている場合もあります。
CBD製品で見かけるテルペン
CBD製品の商品説明でよく見かけるテルペンには、
・リモネン
・リナロール
・α-ピネン
・β-カリオフィレン
・ミルセン
などがあります。
それぞれ香りの傾向は異なりますが、製品の香りは1種類のテルペンだけで決まるわけではありません。
複数のテルペンや香料、植物エキス、ベースオイルなどが組み合わさって、全体の香りや風味が作られています。


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アントラージュ効果とは?
アントラージュ効果とは、CBDなどのカンナビノイドと、テルペンやそのほかの植物成分が一緒に存在することで、単独で使った場合とは異なる反応が起こる可能性を示した考え方です。
大麻草にはCBDだけでなく、さまざまな植物成分が含まれています。
例えば、
・CBDなどのカンナビノイド
・テルペン
・フラボノイド
・そのほかの微量な植物成分
などです。
これらが組み合わさったときに、体内での吸収や代謝、受容体への働きなどに影響し、単独の場合とは異なる反応が起こる可能性が考えられています。
ただし、ここで注意したいのが、
「アントラージュ効果=CBDの働きが強くなる」ではない
ということです。
アントラージュ効果は「相乗効果」と言われることもありますが、必ずしも「強くなる」という意味ではありません。
では、アントラージュ効果は本当にあるの?
ここが一番気になるところですよね。
テルペンとカンナビノイドの関係については、細胞・動物・人を対象にした研究が行われ、次のような結果が報告されています。
ただし、結果は一貫していません。
細胞を使った研究
2019年の細胞を使った研究では、大麻草でよく見られる6種類のテルペンが調べられました。
その結果、テルペンがCB1・CB2受容体を直接活性化したり、THCの働きを明確に変化させたりする結果は確認されませんでした。
これはアントラージュ効果の可能性を完全に否定するものではありませんが、「テルペンがCB1・CB2受容体でTHCの働きを直接強める」という単純な仕組みでは説明できないことを示しています。
マウスを使った研究
一方、マウスを使った研究では、リナロールやβ-ピネンなど一部のテルペンが、合成カンナビノイドと組み合わせたときに、一部の反応を足し合わせるような結果も報告されています。
ただし、この研究ではテルペンをマウスに高用量で投与しており、人が市販のCBDオイルを使う条件とは異なります。
また、植物抽出物と精製CBDで反応が異なった研究もありますが、どの成分がその違いを生んだのか、テルペンが原因だったのかまでは確認されていません。
人を対象とした研究
人を対象とした研究もあります。
2024年には、THCとD-リモネンを気化吸入した試験で、一部の条件においてTHCによる一時的な不安感が軽くなったと報告されています。
ただし、これはCBD製品の研究ではありません。
また、2025年には、CBD300mgと複数のテルペンを含む製剤を調べた試験も紹介されています。
しかし、この試験は「CBD+テルペン製剤」とプラセボを比較したもので、CBDだけを使用するグループがありませんでした。
そのため、見られた変化がCBDによるものなのか、テルペンによるものなのか、両方を組み合わせた影響なのかは判断できません。
「テルペン入り=CBDが強い」とはいえない
ここまで読むと、
「じゃあ、テルペン入りのCBDを選べばいいんじゃない?」
と思うかもしれません。
でも、そこも単純には判断できません。
理由は大きく3つあります。
1.テルペンの種類や量が商品によって違う
「テルペン配合」と書かれていても、どのテルペンをどのくらい使用しているのかは商品によって違います。

同じ種類のテルペンでも、使用量や組み合わせが変われば、香りや体への影響が同じになるとは限りません。
そのため、「テルペンが入っている」という表示だけでは、CBDの働きへの影響までは判断できないのです。
2.香りの強さとアントラージュ効果は別
香りが強いからといって、テルペンが多いとは限りません。
例えば、強いレモンの香りがする商品でも、リモネンが多いとは限らず、レモン香料などによって風味をつけている可能性があります。
反対に、テルペンが含まれていても、ほかの原材料の影響で香りを強く感じないこともあります。

つまり、
香りが強い=テルペンが多い=CBDの働きが強い
とは判断できません。
3.「釣鐘状用量反応」もテルペンの効果を証明するものではない
CBDについては、「量を増やせば増やすほど反応が大きくなるとは限らない」という釣鐘状の用量反応が研究された例があります。

ただし、2015年の研究は炎症を起こしたマウスを使った研究です。
また、植物抽出物で見られた違いについて、研究者はCBD以外の植物成分が影響した可能性を挙げていますが、具体的にどのカンナビノイドやテルペンが関係したのかは確認されていません。
そのため、この研究から、
「テルペンがあるからCBDの働きが強くなる」
とは判断できません。
アイソレートやブロードスペクトラムならテルペンは入っている?
ここも混同しやすいところです。
アイソレートは、CBDを分離・精製した原料を指します。植物に含まれていたほかのカンナビノイドやテルペンなどは、精製の過程で取り除かれているのが基本です。
一方、ブロードスペクトラムは、CBD以外のカンナビノイドやテルペンなど、複数の植物成分を含む原料や製品を指します。
ただし、ブロードスペクトラムという表示だけで、
・テルペンが豊富
・アントラージュ効果が得られる
・アイソレートより強い
と言うことはできません。
また、アイソレートCBDを原料にした完成品でも、あとからテルペンや香料を加えている場合があります。
原料の種類だけでなく、完成品の原材料表示まで確認することが大切です。

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CBD製品のテルペンはどう確認すればいい?
テルペン入りのCBD製品が気になる場合は、単に「テルペン配合」という言葉だけを見るのではなく、次の情報を確認してみましょう。

テルペンは「多ければ多いほど良い」「CBDの働きを強くする成分」と考えるのではなく、商品の香りや風味、成分構成を知るための情報として見るとわかりやすいでしょう。
精油をCBDオイルに混ぜてもいい?
テルペンは精油にも含まれる香り成分ですが、精油そのものとテルペンは同じものではありません。
また、精油をCBDオイルに加えれば、アントラージュ効果が得られると確認されているわけではありません。
特に、口から取り入れるCBDオイルに精油を混ぜることは避けましょう。精油を肌に使う場合も、製品の用途、希釈濃度、皮膚刺激や光毒性などへの注意が必要です。
詳しくは、以下の記事で解説しています。
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Aroma & CBD Care(旧karisugi blog)管理人プロフィール
まとめ|テルペンは「香りと成分を知る手がかり」として見る
テルペンとアントラージュ効果について、ポイントをまとめると、
テルペンは植物の香りや風味に関係する成分
CBDとテルペンなどの植物成分の組み合わせによる影響は研究されている
ただし、研究結果は一致していない
テルペン入り=CBDの働きが強くなるとは言えない
香りが強い=テルペンが多いとは限らない
市販のCBD製品でアントラージュ効果を確実に得られるとは言えない
ということです。
そのため、CBD製品を選ぶときは、
「テルペンが入っているから良さそう」
と決めつけるのではなく、CBD量・原材料・検査結果・安全性・香りや味の続けやすさなどを確認しながら、自分に合う商品を選んでみてください。


